国内線のフライトで、ひどく沈んだご様子のご夫婦がご搭乗された事がありました。そのご夫婦の周りが修学旅行の生徒さんだったので静かな空席をご案内しました。到着まで手を握り合い時折涙されていらしたので、最後に「どうぞお気をつけて」と声かけしたのを覚えています。その後お礼のお手紙をいただき、そこにあのときは赴任先でお亡くなりになったお子様を迎えにいかれるところだったとありました。短い時間と狭い空間の中でできる事は限られていますがそのお手紙の中にさりげない気遣いがうれしかったと書いてあり、お役に立てて良かったなぁと思ったのを覚えています。
その一方で、修学旅行の生徒さん土地とギャレー(台所)で写真を撮ったり、お話ししていて楽しかった事も記憶しています。様々ご事情で乗ってくださるお客様一人一人に満足していただくのは不可能ですが、一期一会を改めて大切にしようと思ったきっかけのフライトでした。