「四大公害病」は日本の環境問題で取り上げました。しかし「公害」は日本だけの問題ではないのです。
公害問題
公害の種類
公害といっても様々な種類がありますが、日本の「環境基本法」で定められている公害は「大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・悪臭・地盤沈下」の7つであり、「典型七公害」とも呼ばれています。
中国での大気汚染
近年、経済発展が進む中国では大気汚染問題が深刻です。一時は「微小粒子状物質(PM2.5)」が問題視された時期もありました。現在でも「PM2.5」はアメリカや日本よりも量が断然多いです。
出典:(中国のデータ)環境省「PM2.5モニタリングデータ(海外)」(http://www2.env.go.jp/pm25monitoring/index.html)より数値を利用。
(日本のデータ)環境省「大気汚染物質広域監視システム(そらまめ君)ホームページ」(http://soramame.taiki.go.jp/Index.php)より数値を利用。
グラフを見てわかるように、中国は日本の数十倍から数百倍のPM2.5の量があります。主な原因としては、自動車などの急激な普及により、環境規制が遅れてしまったことなどがあげられます。
典型七公害以外の公害
そもそも「公害」には、様々なものが含まれています。例えば「食品公害」「交通公害」「基地公害」といったものが挙げられます。また、「スギ花粉」まで公害と捉える考え方もあります。
なかでも、交通公害は、発展途上国や新興国(インドや中国、ベトナムなど)を中心に深刻化しているのが現状です。もちろん、日本でも自動車による大気汚染が発生しているのは事実です。
ワークシート
ワークシートの書き方はこちら(PDF)
POINTと意見
POINT
- 「大気汚染・水質汚濁・土壌汚染・騒音・振動・悪臭・地盤沈下」が典型的な公害である。
- 中国は経済発展の影響で大気汚染などの公害が深刻である。
- 典型七公害以外にも、公害は存在する。
僕たちの意見
公害は日本でも、世界でも問題となっている大きな環境問題の一つです。特に中国での微小粒子状物質の量には驚きました。日本が持っている技術力や、かつて問題となった四大公害病などの経験で、中国の環境問題を改善することは可能なのではないでしょうか。
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