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宇宙エレベータについて

☆材料

金属水素とポジトロニウム

破断長の大きい夢の素材は見つからないのだろうか。

そこで、アメリカのSF作家兼宇宙技術者のチャールズ・シェフィールドは、1979年に発表した宇宙エレベータに関する論考「How To Build a Beanstalk」のなかで、2つの超絶的未来素材として、金属水素とポジトロニウムをあげている。

金属水素とは、通常の水素を超高圧環境下で圧縮して固体化させたもので、ただ単に水素が氷の状態になるのではなく、それぞれの水素分子の周囲を回っていた電子が自由電子となって水素原子核の間を渡り歩くので、金属としての特性を持つようになる。
つまり、破断長>脱出長となり、テーパ構造をつけなくても、非常に強靭な静止軌道エレベーターを建設することが可能になる。

また、ポジトロニウムは超絶的な技術の産物である。
通常の水素原子の原子核をなす陽子を、電荷の大きさと符号のみ同じで、質量はその1836分の1しかない陽電子と置き換えた擬似原子である。
つまり、軽くて強度は水素と同じということである。

しかし、ポジトロニウムの工業利用のためには、魔法のような超テクノロジーが必要なのだ。

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TOPICS



・金属水素
非常に高い圧力を加えて金属化した水素
・ポジトロニウム
電子と陽電子が静電気によって結合した原子


 

・テーパ構造
先端に向かうにつれて細くなっていく構造

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