【第三章】文の作り

伝わる印象


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捉え方の違い

Zくん
Z

英語に関する用語って日本語にはないものが多いなあ。

Aくん
A

そうだね。不定詞とか、分詞とか…。意味がわかりにくいよね。

しゅっぴー
しゅっぴー

ふむ。そのような小さなことでも疑問を抱くことは大切であるぞ。

Aくん
A

しゅっぴ―先生はなんでこのような名前が付けられているか分かるんですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

もちろんじゃ。まずは不定詞から、自分たちで考えてみよう。

Zくん
Z

うーん、不定詞って、意味が変わるのに形が一定だから『定詞』の方があってると思うなあ。

Aくん
A

確かに、なんで不定詞なんでしょう。

しゅっぴー
しゅっぴー

なるほどのう。良い発想だが、ここでいう『不定』は意味の取り方が違って、時制や数、人称などの条件があっても、形が変化しないということなのじゃ。

Aくん
A

なるほど、どんな状況でも形は同じってことだね。

しゅっぴー
しゅっぴー

その通りである。だから『不特定詞』と表現した方が適切かもしれんな。

Zくん
Z

言い換えると意味が分かりやすいね!じゃあ分詞はなんで分ける詞と書くの?

しゅっぴー
しゅっぴー

そもそも分詞というのはどういうときに使われるかを考えるとよい。

Aくん
A

何らかの動作を形容詞的な表現で表すときに使いますよね。

Zくん
Z

たしかに!『~している』『~された』と言いたいときに使うね。

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ。つまりは形容詞と動詞の二つの働きを共有する詞ということだ。

Aくん
A

『分けもつ詞』だから分詞なんだ。

しゅっぴー
しゅっぴー

『共有詞』という言葉の方が分かりやすいかもしれんな。

時制と感情を表す法

しゅっぴー
しゅっぴー

英語には三つの法があることを知っておるか?

Zくん
Z

えっ!習ったことないよ~。

Aくん
A

英語で法がつく用語といえば…仮定法と、この前習った命令法かな?

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ、それら二つも法である。加えて『直説法』というものもあるのだ。

Zくん
Z

知らなかった~!それぞれどんな文法なの?

しゅっぴー
しゅっぴー

仮定法は感情をこめたり、現実にはあり得ない話をするとき、命令法は命令や要求をするときに使われる。直説法は普段意識せずに使っているノーマルな文章のことじゃ。

Aくん
A

でも、直説法なんて言葉は今まで聞いたことがありませんでした。

しゅっぴー
しゅっぴー

そうであろうな。あまりにも当たり前に使われるため、学校などでは教えられんのじゃ。

Zくん
Z

命令法は分かりやすいけど、仮定法と直説法は見分けるのが難しいよね。

しゅっぴー
しゅっぴー

仮定法と直説法では時制がカギとなる。例えば、直説法の過去形は過去のことを表すが、仮定法は現在・過去に関する希望や期待、またはそれに対する疑念を表す。

Aくん
A

同じように仮定法の現在形は現在・未来に関する希望や期待、またはそれに対する疑念を示すんですね。

しゅっぴー
しゅっぴー

昔はそれぞれの法に特定の形があったが、今はそれがなく、区別がつきにくくなってしまったのじゃ。

Zくん
Z

だから難しく感じるんだね!

しゅっぴー
しゅっぴー

そうじゃ。今では“should”や“would”、“were”をみて状況から判断するしかない。だが、こんな仮定法にしかできない表現もある。例えば先ほどの仮定法の例文の“went”を“go”に変えてみるとどうじゃろう。

Aくん
A

“It is time you go to bed.”となりますね。

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ、これでは話し手の不満な気持ちは伝わらないのじゃ。時制が一致していない代わりに感情を伝えることができるのが仮定法なのだ。

Zくん
Z

反対に、時制が一致しているけど、感情は伝えられないのが直説法なんだね。

まとめ

条件に対して特定の形をとらないのが不定詞。
動詞と形容詞の役割を分けもっているのが分詞。
時制と感情によって仮定法と直説法が分けられる。

第三章はこれで終わりだ。よく頑張ったな。
それじゃあ、第三章の内容を振り返ってみよう!

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