レム睡眠行動障害
レム睡眠時行動障害とは、レム睡眠時に見ている夢に合わせて行動を起こしてしまうようになる病気です。
通常、レム睡眠時には、夢見に関する脳の神経活動が高まっていますが、体の筋肉は休息状態にあります。そのため、夢を見てもそれに合わせて体が動くことはありません。しかし、レム睡眠時行動障害を発症すると、レム睡眠時に体が緊張状態になり、夢の内容に合わせて、大きな寝言を言ったり、奇声をあげたり、暴れたりするなどの行動が見られるようになってしまいます。このような行動で、発症者本人だけでなく、ベッドパートナーなどにも危害を加えてしまう場合があります。また、症状が重い場合は、覚醒時でも感覚が鈍ったり、便秘になることがあります。
この病気の発症は、パーキンソン病やレビー小体型認知症の初期症状として現れることがあるため、これらの病気の症状が現れないか、5年や10年の単位で注意をすることが重要です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の発症者が、レム睡眠時行動障害を発症すると、SASが重症化することもあります。
この病気の原因について、詳しくは分かっていませんが、ストレスや神経変性の病気などの関連で発症すると考えられています。発症者は、早くて40代ごろから、主に50代以降からが多くなっています。レム睡眠時行動障害を発症してしまった場合には、医療機関を受診し、治療を進めるとともに、悪夢を見ないように心掛けることが重要です。悪夢を見ないようにするためには、怖い映像をを見るのは避けるなど、穏やかに生活することや、規則正しい生活を送ること、健康管理を怠らないことなどが大切です。
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