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固定資産税と住宅

固定資産税が空き家を増やす

住居の建っている土地は、何も建っていない更地に対して固定資産税が1/6(200㎡以上の敷地は1/3)に減税される住宅用地特例が取られています。※1 この特例により、空き家を解体し更地にすると固定資産税が上がるため、使わない空き家が解体されずに放置されています。
また、これは空き家の売却においても影響します。空き家を土地として売る場合も、売れる時に解体せずに空き家のままにしておき、売れた後に解体するのが最善とされているのです。
つまり、この仕組みは空き家を解体から遠ざけて、空き家のままにさせています。

負動産・廃墟による悪影響を増やす

そして、これらは空き家が"負動産"の時に特にマイナスに働きます。
放っておけばおくほど倒壊などの危険性が高まる負動産や廃墟が、売れないがために解体もされずそのまま建ち続けているのです。
本来は利用価値も売れる事も無い負動産は周囲に悪影響を及ぼす前に解体しておくべきです。
空き家より空き地の方が治安や景観の悪化も少なく、もちろん倒壊などの危険性もないからです。
しかし、固定資産税の減免の関係で、解体しない方が負担が少ないので負動産・廃墟の持ち主は解体をしたくありません。 その結果、廃墟などは周辺住民に迷惑をかけながらも長い間残り続け、空き家も解体されにくいといった構図があります。

(制作者から許可を得て使用)


※1 参考:総務省「固定資産税制度について