宇宙旅行の妨害になっているのが、地球の周りを漂う宇宙ゴミ、スペースデブリです。
スペースデブリは、使われなくなった人工衛星や、ロケットの残骸などで形成されるごみの集まりで、
10cm以上の物体だけでも20000個あるとされています。
乗り物や宇宙エレベーターがスペースデブリに衝突すれば、宇宙旅行に影響が出るのは必至です。
スペースデブリを除去する方法は、いくつかあります。
これまで有力視されてきたのが、ロボットアームによる捕獲です。
現実的ではありますが、アームの動きが複雑化すればするほど、費用がかかってしまいます。
1機だけでも数百億円はかかります。
もっと安くスペースデブリを除去する考えはないか・・・
そんな中で注目視されてきたのが、導電性テザーです!
導電性テザーとは、電気を使ってスペースデブリを大気圏に突入させて燃やす技術のことです。
詳しく説明すると、導電性テザーに電流を流して、デブリの進行方向を変えるというものです。
これは、中学校で習う、「フレミング左手の法則」と、「地球の磁場の向き」を使います。
上の2つのイラストに導電性テザーをあてはめます。
「導体にかかる力」は、「導電性テザーによって変わったデブリの進行方向」です。
「磁界の方向」は「地球の磁場」です。
「電流の方向」は、「導電性テザーが流す電流の向き」です。
この場合導電性テザーの進行方向は上向きになりますが、デブリの軌道と逆向きに力を働かせることで、
デブリを減速させ、大気圏に突入させることが出来ます。
また、この導電性テザーは大きな燃料を必要としないので、コストもかかりません。
導電性テザーを使えば、より安全に宇宙旅行が出来るでしょう。
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