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インタビュー×感染症

インタビューインタビュー×感染症

インタビュー×感染症

私たちの体を守ってくれる免疫ですが、免疫がついていない病気もありますし、勿論限界もあるため、病気にかからないようにすることも大切です。
自分の体に病原体を入れないようにすることは一種の免疫かもしれませんね。
今回は感染制御医師の山内勇人医師にお話を伺いました。(インタビュー 2020/12/30)

今日の感染症

Q. 感染症が今日猛威を振るっていることについてどう思われますか?

A. これまでも毎年冬になればインフルエンザが流行してしまい、学級閉鎖になったりしますよね?
感染症が最近、突如現れた訳ではありません。私たちの身の回りに存在することなんです。
そこで大事なのは、その対策は何のための対策か?誰を守るための対策か?ということです。真の対策は“見せる”ための対策や“アリバイ作り”のための対策ではありません。
感染症が発生することは天災ですが、感染症が流行することは人災です。
間違った対策で、変な安心感が生まれ逆に感染が拡がってしまうかもしれませんね。

咳エチケット

Q. 感染を拡げないために私たちがするべきことは何ですか?

A. 大切なのは「咳エチケット」に心掛けることです。

咳エチケットとは相手に感染させないために、マスクや肘ブロックなどを利用して咳を覆うことです。インフルエンザやCOVID-19などは接触感染の頻度は低く、主たる感染経路は飛沫感染であるため、特にマスクは感染症対策には有効だと思います。
「COVID-19に罹患し症状のあった美容師2名が139名の客とそれぞれ15分以上接したにもかかわらず、美容師がマスクを着用していた結果、客は誰も感染しなかった」というCDC(米国疫病予防管理センター)の報告からも、室内で全員がマスクを着用することは極めて有用と考えられています。
マスクには布マスクやウレタンのマスクなど様々な種類がありますが、やはり一番飛沫を防げるのは3層構造の不織布マスク、その中でもサージカル(医療用)マスクです。流通しているものの中にはバッタモノも多くあるので、品質保証されたものを選ぶのが大切だと思います。だからと言って他のマスクがダメな訳ではありません。しかし、症状があったり濃厚接触した場合はなるべくサージカルマスクなどの不織布マスクを着けることを勧めます。
「咳エチケット」は思いやりのマナーでもあるのです。自分の大切な人、誰かの大切な人を守るために行動しましょう。
三層マスク

感染症との向き合い方

Q. 感染症と向き合っていくために大切なことは何だと思いますか?

A. 向き合っていく上で大切なことは正しく恐れることだと思います。
「ものを怖がらなすぎたり、怖がりすぎたりするのは難しいが、正当に怖がることは難しい」という言葉があります。様々な情報が行き合う中で何が正しい情報で、間違っているのか分かりづらいかもしれません。専門家がこう言ってたからと言って必ずしも正しいとも限りませんしね。過剰に恐れれば、その努力が結果として無駄や疲幣になったり、偏見や差別を生んでしまい、逆に恐れなければ、対策不足などで感染拡大に繋がってしまいます。
「正しく知り、正しく恐れる」ことを常に心の中に入れていて欲しいですね。