働き方改革の仕組み

働き方改革とは

働き方改革とは、「少子高齢化に伴う生産率の低下」「人口減少に端を発する労働力不足」などの問題解消のために、働く人ひとりひとりがそれぞれの事情に応じて、多様な働き方を選択することが出来るようになるための改革です。
最近、働き方改革は大企業は勿論、中小企業や世間にも広く認知され始めており、とても重要な経営課題となっています。そして新型コロナウイルスの影響によって再び働き方が見直される機会がやってきました。私たちはこれを機に自分たちの働く環境を見直さなければなりません。そして見直すためにも働き方改革を知らなければならないのです。

働き方改革関連法

働き方改革関連法のポスター
働き方改革関連法は働き方改革を促進させるためにできた法律です。これは2019年4月に施行されました。これは労働基準法など8本の労働法をまとめて改正したものです。
ここからはこの働き方改革関連法を支える主な三つのポイントを説明していこうと思います。
なお、図の①②③は、以下の説明と連動しています。
①長時間労働の是正
長時間労働の是正ポスター

今までの労働基準法は労働時間の上限を1日8時間、週40時間と定めていました。しかし、会社と社員の間で※36協定を締結すれば、原則を超えて働かせても良いという事になっており、言うなれば無制限に残業をしても良いという規定になっていました。その為、過労死は日本の大きな社会問題の一つでした。
しかし、今回の働き方改革関連法による改正により残業時間は原則「月45時間、年360時間まで」と規定されました。違反した会社に罰則(雇用主に半年以下の懲役また30万円以下の罰金など)が課されます。
ただし、繁忙期など事情のある場合には、月100時間、2〜6ヶ月の月平均80時間、年720時間を限度に残業出来る例外規定も設けられました。
※36協定届という書類があり、そこに時間外労働をする理由や労働者数、その時間の法定休日の労働、また36協定有効期間などを記載して代表者が労働基準法監督署に提出することで締結可能

②高度プロフェッショナル制度
プロフェッショナル制度イラスト

高度な技術や専門知識を持つ人材、またそれらを必要とする業務に従事する労働者を労働基準法の定める残業代、割増賃金、労働時間などに関する規制の対象外にするという制度です。分かりやすくいうと、労働時間に関係なく、仕事の成果によって評価される制度と言えるでしょう。これにより労働時間に縛られず、自由な時間に働けるようになり、生産性の向上に繋がるとされています。
この制度に当てはまるにはいくつか条件があり、その条件というのは(金額が確定していないボーナスを含まないで)年収1075万円以上の人。そして本人の同意書が必要となります。
ただし、この高度プロフェッショナル制度は長時間労働が発生し、過労死を助長してしまうという可能性があるので「健康確保措置」の実施が必ず必要となります。「健康確保措置」の内容は、「年間104日以上の休日」を取ることと
①勤務時間インターバルの確保
②一ヶ月または三ヶ月単位で勤務時間に上限をつける
③二週間連続の休日確保
④健康診断 の四つの中から一つ選びとる事ができます。

③同一労働 同一賃金
同一労働 同一賃金ポスター
正規労働者と非正規労働者(パート、有期雇用、派遣)との間にある不合理な待遇差を解消するために、同じ仕事につく限り同一の賃金を払うという考え方です。この考え方に基づき働き方改革関連法により、「パートタイム•有期雇用労働法」「労働者派遣法」などの規定が改正されました。
まず「パートタイム•有期雇用労働法」については同じ企業で働く、正社員やパートタイム労働者や有期雇用労働者などの間で賃金や福利厚生、教育における指導の待遇に差をつくる事を禁止しています。
また、そのような事で待遇に差がある場合はその理由について企業側に説明を求める事ができます。他にも、不合理な差がなくならない場合は、都道府県労働局が裁判を行う手続きを無料、非公開で行い、企業側を訴える支援をしてくれます。
次に「労働者派遣法」は「※派遣先均等・均衡方式」または「※労使協定方式」のいずれかの方式を確保することが求められます。ただし、「労使協定方式」については、「同種の業務に従事する一般労働者の賃金」と同等以上であることが要件となります。
※派遣先均等•均衡方式:派遣社員と正社員の待遇を均等•均衡に保つ方式
※労使協定方式:一定の要件を満たす労使協定による待遇の確保をする方式

まとめ

•働き方改革は労働者の働き方をより自由に選択できるようになることを目標としている。
• 働き方改革関連法は働き方改革を促進するために作られた法律である。
• 今回改正された労働基準法の注目すべきポイントは「長時間労働の是正」「高度プロフェッショナル制度」「同一労働 同一賃金」の3つである。

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