スーパーマーケット

イオンには商品開発の過程で顧客の意見が充分に活かされるシステムがあります。

このうち、商品の企画、品質の設計、試作と評価、情報収集・改善の4過程で顧客の声が役立てられています。

1. 商品の企画

新商品企画時に、顧客の声を全般的に分析して開発領域を検討します。 具体的には、顧客からの問い合わせやアンケート調査、会員の購入履歴などを通じて得られた意見からニーズを理解し、どのような商品を開発していくかを考えます。

2. 品質の設計

例えば「醤油が香る ブレンドスパイス」という商品には、瓶を捨てるのがもったいないから詰め替え用の商品を作ってほしい、というような意見が寄せられ、ニーズ通りに「醤油が香る ブレンドスパイス つめかえ用」が発売されました。 この他にもいくつか、レビューをもとに改良・開発された商品があります。

3. 試作と評価

モニターテスト（消費者調査）を実施し、試作品の品質と購入意向を評価します。 幾度もの改良を重ね、厳しいモニターテストを通過した商品のみが次のステップを進めます。

4. 情報収集・改善

発売後もSNS上の声やホームユーステスト（家庭内での調査）での評価を通じて、次の商品開発に役立てます。 新たな形態の商品が続々と誕生する一方で、過去に発売した商品をリニューアルしたものも製造されていきます。

トップバリュでは、商品の安全性を確保するために、製造過程において幾度もの厳重な検査が行われています。

例えばトップバリュの商品が製造される工場を選ぶ際に、品質面における工場調査と、イオンサプライヤー取引行動規範（CoC：Code of Conduct）監査が行われています。 基準をクリアした工場の身に、製造を委託しているのです。

CoCとは、原材料などに関わる事業所や製造工場で労働者の人権や安全を守ったり、地球環境に配慮した事業活動を行ったりすることを委託先に遵守させる、トップバリュ独自の規範です。 監査の内容としては、工場責任者や従業員にインタビューしたり、設備や書類を確認したりしているそうです。

海外で生産される製品・原材料に関しても、独自の厳しい検査を通過したものだけが輸入されています。

また、遺伝子組み換え食品やアレルゲンに関する情報は、漏れなくパッケージに記載されています。 ただ安全な商品を製造するだけでなく、消費者が安心して食べられるよう、充分に伝達されているのです。

さらにトップバリュの商品には、持続可能な生態系づくりを支援するために様々な認証を受けた製品が出荷されています。

• 水産資源や海洋環境に配慮して生産された水産品には「MSC認証（海のエコラベル）」や「ASC認証」
• 適切に管理された森林での林産品には「FSC認証（森のエコラベル）」
• 化学的な肥料・農薬を一切使わずに有機栽培された製品には「オーガニック・有機JAS認証」
• 安全な環境で生産された畜産品には「SQF認証」
• 国際水準の農業生産工程管理に取り組む人々が生産した農産品には「グローバルGAP認証」

が付いています。

トップバリュの商品の包装には

• 栄養成分やアレルゲンが明確に表示されている
• 炭水化物量を糖質・食物繊維に分けて表示されている
• 商品の英語名も表示されている
• 一貫した品質保証に基づき、販売者として「イオン株式会社」が表記されている
• 問い合わせ用の電話番号が書かれている
• 遺伝子組み換え食品の情報が表示されている
• 製造所所在地が明記されている

商品の情報が充分に表記されており、これも人気の理由の1つだといえます。

イオングループ各社との協働により、トップバリュの商品はお買い得な価格で販売されています。 ポイントは4つあります。

1. 生産計画

必要な生産数を正確に算出した計画的な材料生産により、製造委託先の余剰生産量とその処理にかかるコストを最小限に抑えることができます。 結果的に、商品の価格もその分安くなっています。

2. 全量買い取り

製造委託先に発注した量をすべて買い取ることで、委託先の余剰在庫が減り、余分なコストの発生を抑制します。

3. 流通コスト削減

物流も自社で行うことで、効率の良い流通を促し、余分なコストを削減できます。

4. 営業・広告費削減

自社ブランドであるので、営業費や広告費を商品価格に上乗せする必要がありません。

満足保証として、何らかの理由で顧客が商品に満足できなかった場合には、購入店舗での返金や返品、商品の取り換えが認められています。