コンビニエンスストア
コンビニエンスストア冷凍食品事業の現状
コンビニの冷凍食品の売上は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う「巣ごもり消費」のニーズの影響により増加傾向にあります。 コンビニもコロナウイルスの影響を受け来店客数は減少したものの年間の客単価は増加し、冷凍食品は買い上げ点数の増加に貢献しています。 中でも、リモートワークが拡大したことによって、冷凍食品の昼食やお酒のおつまみとしての利用が増えています。
冷凍食品販売の工夫
近年、容器をお皿として利用できるようにするなどして、以前まではスーパーとあまり変わらない商品が並んでいましたが、コンビニならではの価値を見出しスーパーとは異なる販売ができるようになってきています。 例えば小さなサイズの総菜はトレーをお皿代わりにできる商品の1つであり、洗い物の手間が省ける点やその省けた時間で追加の一品が作れる点などで評価されています。 他にもコンビニ店内の電子レンジに対応した商品で、天面のフィルムをはがすだけで簡単に食べることのできるパスタやチャーハンなども増えています。 これらのような展開が進む中で、コンビニ業界では最近冷凍野菜が注目され始めています。 これは少人数世帯が増えることで少量の商品を買い足すことなどで需要が増えると見られており、ファミリーマートで冷凍野菜の販売を開始したところ評判はよく、他のコンビニでも開発が進められており、期待されています。
冷凍食品が人気の世代
2020年はコロナウイルスの影響によって時短や簡便性を求める共働き世帯や独身世帯、高齢世帯の間での利用が増加しました。 近年、お弁当の利用よりも主食を伴う食卓への利用が増え、簡単でおいしい冷凍食品が求められています。 国内では人口減少および少子高齢化が進むと見られ、共働き世帯や高齢世帯での需要は今後も高まっていくと予想されます。 また、飲食を提供する企業では調理工程の短縮や負担の軽減などによって人手不足の解消につながるとして、業務用の冷凍食品の利用も増えると考えられています。 少子高齢や人口減少などによって国内の冷凍食品市場の縮小は免れないため海外市場にも期待が寄せられています。米国や欧州では冷凍食品の需要が高く、さらに今後は急速に成長を遂げている東南アジアでも需要の拡大が期待されています。 コンビニ業界ではこれらのことも視野に入れ、様々な世帯での需要の拡大を目指して開発を進めています。
コンビニはコロナウイルスの影響を受けた業界の一つではありますが、それによりリモートワークが普及するなどして人々が家にいる時間が増え、その分冷凍食品、特にコンビニの簡便さと利便性を追求した冷凍食品が注目を集めています。 コンビニ業界では今後の日本の現状についても考えながら冷凍野菜の販売を定着させるなど新たな展開を目指しています。