HISTORY
1973年に、世界中が大混乱に陥った「第一次オイルショック」が発生
→不安定な石油資源に頼り過ぎることのリスクを考え、原発の設置が進む。
1979年、米国ペンシルバニアのスリーマイル島での原発事故などにより原発利用が停滞
1990年代、アジア地域の急速な経済成長などにより、世界のエネルギー需要が急増する
一方、原油資源の供給は伸び悩み、エネルギーの需給はひっ迫する。
さらに、この頃から地球温暖化に対する問題意識が高まり、
世界がCO2などの温室効果ガス排出抑制に取り組むこととなります。
こうした背景から、先進国および新興国で原発の建設が進められる
2011年、福島第一原発事故が発生。
この事故により、複数の国・地域が脱原発の方針を表明。
温暖化対策やエネルギー安全保障のために原発を選択し、
引き続き利用する国が多く存在しているのも事実です。
ADVANTAGE
CO2排出量が0。
核分裂のエネルギーを利用する原子力発電は、
発電の過程でCO2を排出しません。
発電時にCO2を排出しない原子力発電は、
温暖化対策の一つとして期待されています。
燃料の供給が安定する。
原子力発電の燃料となるウランは、
石油に比べて政情の安定した国々に埋蔵されていることから、
資源の安定確保が可能です。
また、使い終わった燃料は再処理することで再び燃料として
使用する事ができ、準国産のエネルギー資源になります。
DISADVANTAGE
二酸化酸素が出る。
原発の燃料であるウランは核分裂による熱で
水を沸かし蒸気の力で発電します。
これだけ聞くと二酸化炭素が出ず環境にやさしいと思うかもしれませんが、
ウランの採掘、精製、加工時、さらに輸送時にも二酸化酸素が出ます。
原発では燃料を冷やすために常に海水を循環させておく必要があります。
その温まった水を海に捨ててしまいます。これが温排水です。
元の海水より7~10度温まった状態で捨てられるため、海水温が上がってしまいます。
さらに温排水には化学物質と放射能も含まれており
これらは生態系に影響を与えてしまいます。
MISSION
このように原発にはデメリットやメリットもあります。
最近では、高速増殖炉が研究されていたり、
冷却剤が液体のナトリウムになり自然循環する新技術もあります。
原発と聞くと、悪というイメージを持つ方もいると思いますが、
調べていくといい面もたくさんあることがわかります。
今回をきっかけに少しでも興味を持った方がいらっしゃるのであれば、
調べて考えて行動してみてください!