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昆虫食の現状
世界的に見ると、昆虫を食している国は多いと言われています。
現在、世界では全人口75億人の
1/4以上が約1900種の昆虫類を食べています。

各地域の食用昆虫数を見てみると、アメリカでは276種、アジアでは264種、オーストラリアでは182種、アフリカでは83種が報告されています。熱帯地域での食用昆虫種も豊富ですが、種が不明なものも多くあると思われ、実際の種数は更に多いとされています。
消費量では、タイではイナゴが年10トン、日々30kg近く食べられています。メキシコのオアハカ地方ではバッタが年10トン以上消費されています。これらは、主に野外から採取したものです。

では、日本ではどうでしょうか?
日本ではこれまで148種もの昆虫食を食していたことがわかっています。しかし、現在では10種にも満たないほどに減少しています。 主に食べられているのは、カイコやハチノコです。この原因として高度経済成長期に里山の衰退が加速していったことで昆虫との関わりも疎かになっていったのではと考えられます。 世界で20億人以上が昆虫を食べているとしても、その多くが自家消費であり、昆虫の市場規模は決して大きくありません。 昆虫製品の生産量は、現状では他のタンパク質源として利用されている魚粉、大豆ミールの約千分の一に過ぎません。
この原因として、価格が高いことが問題視されています。

理由1→昆虫食のニーズが低く、流通量も少ないため大規模生産に踏み込められないから。
理由2→市場の競争率が低いため比較的高い値段で設定しても売れ行きは変わらないから。
理由3→安心安全を徹底しようとしたら、原価の安い中国産の昆虫ではなく、原価の高いタイ産の昆虫を輸入する必要があるから。
理由4→人の手を使って育てる事も安心安全につながるため、どうしても労力がかかってしまうから。


でも、このまま値段が下がらなければ、わざわざ昆虫食を食べるメリットはないんじゃない?


そのように思う人は少なくないはずです。
そこで、私たちが昆虫食の良さを少しでも伝えることで、

昆虫食に興味を持ってくれる人が増える

需要が少しずつ増える

昆虫市場が広がる

値段が少しずつ下がっていく

昆虫食を手に取る人が増える


という連鎖を起こせないかなと思いました。 少しずつわかってきましたか?



昆虫食の種類
昆虫食は、昆虫をそのまま食べるものだけではありません。 タンパク質源になりうる昆虫食を、虫嫌いの人でも食べれるように工夫が凝らされた商品が少しずつ増えてきています。
虫をそのまま揚げる、茹でる、炒めるなどした躍動感ある昆虫食から、昆虫(特にコオロギ)をパウダー状にして混ぜ込んだ商品もあります。 これだと、虫が原型を留めていないから気持ち悪くありません!
このように、昆虫食は日々様々な人が食べやすいように進化しているのです。


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