反対意見②

オカ:僕が「ルッキズム」に反対する理由は、人種差別等の「ルッキズム」問題があるからだよ。肌の色を理由にした差別が、昔からずっと深刻な社会問題として存在していることはみんな知ってるよね?

こたくん:うん。歴史の授業などで習ったよね。アメリカ系アフリカ人が「黒人」と呼ばれたり、アジア人が「黄色人種」と呼ばれたりして、ヨーロッパやアメリカなどで差別されたり迫害されたりしたんだよね。

オカ:そうなんだ。人種差別(レイジウム)や肌の色を理由にした差別が行われている原因には、歴史や文化の違いなど様々なことが挙げられるけど、原因の一つとして「ルッキズム」の考えがあるよ。「ルッキズム」は、その人の中身ではなく、見た目だけで人格を判断してしまい、様々な差別や偏見を助長するリスクをはらんでいるんだ。こういった差別は、迫害や銃撃事件、暴行死事件を引き起こすきっかけとなっているんだ。

紫:そういったことが起きているのはとても悲しいことだね…。

えだ:こうした差別の撤廃を求めて1950年代半ばから1960年代半ばにかけて「アフリカ系アメリカ人公民権運動」が起きたり、2012年2月に起きた射殺事件を契機に「Black Lives Matter運動」が広まったりしているよね。

オカ:そうだね。社会的にこういった差別をなくそうという動きは起きているんだけど、根本的な解決にはつながっていないんだ。僕はみんなに根づいている「ルッキズム」の考えを見つめ直し、改めていかないと差別のない世界を作ることは難しいと思う。

もと:なるほど。確かに「ルッキズム」は差別の原因となる考えなんだね。

こたくん:歴史を見てそこから学んでいく姿勢、すばらしいね。

オカ:僕は海外に留学に行った時に差別を受けたことがあるよ。

こたくん:その話詳しく聞いてもいい?

オカ:うん。留学先でアジア系の人たちと一緒にいた時に数人の現地学生が僕たちのグループを指差して笑ったり、ヒソヒソと話をしたりしていたんだ。会話の内容は所々しか聞き取れなかったんだけど、僕たちがアジア人であることや肌の色を馬鹿にしていたよ。

えだ:なにそれ!ひどい!

もと:そんなひどいことする人いるんだ…

オカ:現地の人のほとんどは気さくでフレンドリーで僕に分け隔てなく接してくれたんだけど、ほんの一部の人たちは「ルッキズム」に囚われた考えや行動をしていたよ。

反対意見③