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長崎市に原爆を落とした理由

元々は第一目標が小倉、第二目標が長崎となっていたので小倉に原爆を投下する予定でした。

原爆投下予定地図
(四国・中国、九州地方周辺地図)ちびむすドリル日本白地図一部改変
しかし、小倉が曇りだったことや、前日の空襲による煙などが視界不良に繋がってしまい原爆を投下する事ができなかったため長崎に変更されたそうです。

なぜ長崎が第二目標になっていたのか

長崎が第二目標になっていた理由は主に二つあります。一つ目は長崎には世界最大の戦艦「武蔵」が作られていた三菱重工長崎造船所があったことから軍事的な意味が込められていたからです。また、二つ目は他の地域に比べて長崎は空襲の被害を受けていなかったため原子爆弾の威力や効果を確かめやすかったからだそうです。

地形的特徴

長崎は平坦地があまりなく、山岳丘陵(さんがくきゅうりょう)が起状していて、多くの半島、岬、湾、入江が複雑に入り組んでいます。そのことにより、原子爆弾の被害が長崎の街全体に均等に広がらなかったと言われています。

長崎の地図
(長崎の原爆被害)浜島書店 学び考える歴史 p206 引用

原子爆弾の仕組み

皆さんは原子爆弾(以下、原爆と表記)がどのような仕組みでできているか知っていますか。
皆さんが知っての通り原爆は危険なもので、広島や長崎に多くの被害をもたらしました。
そんな原爆について仕組みを詳しく解説していきます。

原爆とは(広島型原爆との違い)

原爆は、名前の通り*原子の力を使って攻撃する兵器です。
他の爆弾とは違い、火薬ではなく主に透過力の高い放射線で攻撃します。
これは*元素記号で表すことができ、原爆は*放射性元素を使って作られています。
実は広島と長崎では原爆に使用されている放射性元素が違います。
広島に落とされた「リトルボーイ」という原爆にはウランが使われていますが、
長崎に落とされた「ファットマン」という原爆にはプルトニウムが使用されています。
放射性元素のウランとプルトニウムはどちらも同じ役割をしています。
ここでは長崎で使用されたプルトニウムを用いて説明します。

*原子…物質を構成する最小の単位
*元素記号…物質を構成する最初の要素
*放射性元素…放射線を発生する元素のこと

爆発のメカニズム

使用されている放射性元素は違いますがその仕組みは同じです。
まず起爆装置の起動によって爆発した後、プルトニウム同士が合体することで
*臨界量に達します。
そこに中性子発生装置から発生した中性子が衝突することで核分裂が始まります。
核分裂が起こるとプルトニウムが熱エネルギーと中性子を発生させ、
この発生した中性子がまた別のプルトニウムに衝突し、
この動作をプルトニウムがなくなるまで繰り返します。
原爆はこの連鎖で発生した膨大な熱エネルギーと放射線で攻撃します。

*臨界量…核分裂が連鎖し始める濃縮度のこと

核分裂の仕組み
核分裂の仕組み きりる作

「原爆の仕組みはわかりましたか?」
ではここからは原爆の恐ろしさを知ってもらうために原爆で実際にどのような被害があったか説明していきたいと思います。

原爆の威力・被害

原爆は、主に熱と放射線で攻撃する兵器です。
そのため、被害を大きくなるように上空で起爆させます。
そのとき発生する紫外線による熱線の中心温度は、瞬間1万℃以上にもなり、爆発の熱で6.7k㎡に火災が発生しました。また爆心地から離れていても、放射線の影響によって多くの人が亡くなりました。
このときに起こった爆風の速度は170m/sだといわれています。 また、原爆が爆発したときの光はもう一つの太陽が現れたといわれるほど明るかったそうです。
長崎では原爆によって総勢74,909人が負傷し、73,884人もの人が亡くなりました。 その中には日本人だけではなく外国人もいました。そのため、決して日本人だけが被害者ではないということを心に留めておいてください。

放射線の影響

原爆の放射線はとても強く、ヒトの細胞などに影響を及ぼします。被爆者の中にはこの放射線の影響によって原爆の爆発から生き残っても命を落としてしまう人がたくさんいました。
原爆による放射線は大きく分けて二つあり、原爆から直接受けるものと地上に落ちた放射性物質から受けるものの二つです。これらをそれぞれ「初期放射線」「残留放射線」といいます。
実際に被爆することで以下のような症状があります。
・ケロイド…傷が治る過程で細胞が異常な増殖が生じることで傷跡が盛り上がったりした。
・がん…がんの発症リスクが高まった。
・白血病…骨髄が白血球を無限に作り出すことで白血球が正常な機能を失い免疫力が低下する。
・白内障…目の水晶体が濁って視力が低下する。
・胎内被爆…被爆した母親から生まれた子供の成長が遅れる。

世界の原爆

現在、日本では「広島」・「長崎」を中心に原爆の脅威を伝えています。しかし、原爆を保有している国はまだあります。
2025年1月時点では、世界全体で核兵器数が「12241発」となっています。中でも、アメリカやロシアは多くの核兵器を所持しています。日本に原爆が落とされて、多くの被害があったということを知ってもなお、核を保有している国が多くあるのです。
また核兵器の数が急速に増加している国もあり、今後も核兵器の数が増えていき実際に使われて、多くの傷つく人が出てしまうのではないかと考えてしまうほどです。他にも、日本で落とされた原爆よりも大きな力を持っている「水素爆弾」という核兵器を多くの国が持っています。広島の原爆よりも何倍もの威力を持っている兵器です。

アメリカを重点的に調べてみると、アメリカは5244発の核兵器を保有し、そのうち1770発が作戦配備されていました。(2023年3月時点)つまり、1770発の核兵器をもう撃つことがほぼできる状態だといえるということです。また、アメリカの核兵器の多くは、水素爆弾なのです。もし、使われたら「広島」や「長崎」とは比にならないほどの被害が出ることが予想されます。

皆さんは、この話を見てどう感じますか?私は、とても恐ろしく感じました。確かに、現在では原爆を落とされてから80年を経ち、1つの節目を迎えたといえるでしょう。しかし、80年経ったから忘れていいというわけではありません。「原爆」というのはとても恐ろしいものなのです。だからこそ、私たちは「原爆を受けた国として発信していかなければいけない」という風に再認識できました。