3-7. 等加速度直線運動
先生 それでは、物体が一定の向きに、一定の大きさの力を受けているときの運動はどのようになるだろう?
先生 物体の質量は変化しないだろうから、 m[mg]*a(ベクトル)[m/s^2]=k*F(ベクトル)[N] より、加速度は一定になるね。
先生 従って、このときの運動を「等加速度直線運動」というんだ。
柚莉亜 同じ間隔で加速し続けているってこと?
先生 そうだね。
例えば、どんな運動があるかというと、ブレーキをかけないで坂を下るときや、落下運動が挙げられる。
この運動の様子を見てみよう。
先生 その、等加速度直線運動の様子を見てみよう。
先生 この運動を表そうというときにはときには、
速度は「初速度」+「変化した分」というように分けて考えるんだ。
よって、速度=V(初速度)+a(加速度)*t(時間) という式が成り立つ。
先生 そして、位置についても、同じように「初速度の位置の変化」+「加速した分での位置の変化」とすることができる。
先生 「加速した分での位置の変化」は、『速度が変化した分の平均速度』と、かかった時間とをかけることで表せる。 すると、このときのは、始め0、終わりがa*t(加速度aで時間tのあいだ加速させた)だから、
(0+at)/2と表せるね。
すると、 位置=はじめの位置+V*t(時間)+{(0+at)/2}*t つまり、等加速度直線運動を一般的に表す2本の式は、 速度=V+a*t / 位置=はじめの位置+V*t+(a*t^2)/2 となるんだ。
また、これをグラフで表すと、速度と時間との関係は、
vt(vは速度)のグラフ
位置と時間との関係は、
vt(vは速度)のグラフ
となる。
先生 また、物体の持つ速度の向きと逆向きの力を受けると物体は減速するよね?
柚莉亜 はい。
先生 その力が一定のときも等加速度直線運動というんだ。
先生 加速度の向きが速度と逆だからaの値を負(マイナス)に設定する。
するとat^2/2の値は、時間と共に負(マイナス)のまま変化するよね。
そうして、 さっきの式に当てはめてやると、だんだん減速してゆく運動が表される。
だから、一般に等加速度直線運動は、 速度=V+a*t / 位置=はじめの位置+V*t+(a*t^2)/2 で表すことができるんだよ。
柚莉亜 等減速度直線運動とは言わないの?
先生 たまに俗称でそう呼ばれることがあるけど、一般的には言わないなぁ。
まとめ

・物体が一定の力を受けているときの運動は、 速度=V+a*t / 位置=はじめの位置+V*t+(a*t^2)/2 で表される

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