僕たちは現代の自動車そして最新技術の終結しているレーシングカーで最も大切な要素の一つ、グリップ力を高めるダウンフォースをリアスポイラーの模型を作って実験しました。
ここではそのレポートを書いていきます。
また、実験は学校の化学実験室をお借りしました。
概要
今回の行った内容は以下の2つ
1.線香を用いてリアスポイラーの模型に正面から風を当てた場合の空気の流れの確認
2.この模型でのダウンフォースの実際の数値(g)の確認
使用した道具
・ドライヤー
・リアスポイラーの模型(翼部分は302m×199m/傾斜22度)
・線香 数十本
・椅子(横からの風を防ぐため)
・電子はかり (下三ケタまで表示)
方法及び結果
1.束にして固定した線香に火をつけて、
模型寄りの位置に手で固定。そしてドライヤーを風力“弱”、“冷”でつける。
⇒このように模型の傾斜に沿って線香の煙が移動していることがわかります。少しわかりづらいですが。
2.ドライヤーの設定は1.と同様。約20秒間風を当てて電子図りの数値の変化を計測し最大値と最小値を調べその平均をとり大まかなダウンフォース(g)の値を調べた。
※風は非常に不安定なため確定的な数値を計測するのは困難でした。
⇒つまり
(最大値+最小値)÷2
ということになるのでこれに代入すると、
最大値は17.026(g)
最小値は14.776(g)
なので平均は
15.901(g)
となります。
揚力が約15.901g働いているということなのですなわちダウンフォースが15.901g働いているということになります。
考察(余談含みます)
揚力(ダウンフォース)は以下の式で求めることができます。
揚力(㎏)=1/2×空気密度×対気速度^×揚力係数×翼面積
空気密度は海面上では0.125(単位は複雑なので省略させていただきます)
また角度22度のときの揚力係数は1.58、今回の模型の翼部分の面積を計算すると0.060098(m^)となります。
訳のわからない部分が多いとは思いますがもう少しいきます(笑)
以上のことを踏まえるとこの模型を実際に自動車につけて走った場合のダウンフォースの理論値を算出することができます。
例をあげますと、
速度が時速100kmのとき計算しますと秒速27.8mになりますのでこれを先ほどの訳わからん式へ代入しますと約※4.6kgということになります。
どういうことかというと、時速100kmで走ると4.6kgも重量が重くなっているということなのです。
※有効数字は2ケタで計算しました。
同様に時速200kmのときは秒速55.6mなので計算しますとダウンフォースは18kgとなります。
今回の実験では約15gと非常に小さな値でしたが上記の理論値を含めたとえこんなに小さくてもきちんとダウンフォースは作用しているのです。
こうしたダウンフォースは現在市販車やF1のDRSなどに応用されていて非常に興味深いものです。
今回は非常に複雑になってしまいましたが読んでいただき感謝いたします。
Written by S