著作財産権とは
著作財産権とは、著作者のお金についての利益を守る権利です。私たちが仕事をして、そのお礼としてお金などの報酬を受け取るのと同じように、芸術家たちも自分の活動に見合った報酬を得る必要があります。もしこの報酬を得ることができなければ、芸術家たちは安定した活動を続けることができないので、芸術活動が活性化することはありません。 そこで、この著作財産権があります。著作権者はこの著作財産権によって、自分の著作物に対する権利を持つことができます。
一般的に言われる「著作権」とは、この「著作財産権」のことを言います。
著作権者以外の人が著作物を利用する場合には、著作権者に許可をもらう必要があります。許可を出された人は、その内容に従わなければなりません。また、許可されていない部分を利用したり、無許可で著作物を利用した場合には、著作権の侵害となります。
著作財産権にも種類がある
著作財産権はさまざまな種類にわけることができます。著作権法では、次の１１個などが例としてしめされています。
複製権…著作物を形のあるものとして複製・コピーする権利のことです。
上演権・演奏権…大勢の人に直接見せたり聞かせたりすることを目的として、音楽や演劇などの著作物を上演または演奏する権利のことです。
公衆送信権…大勢の人が受信できるようにすることを目的として、無線やインターネットなどの方法を利用し著作物を送信・アップロードする権利のことです。
口述権…詩の朗読、絵本の読み聞かせなど、ことばの著作物を大勢の人に口で述べる権利のことです。
展示権…美術品や、写真などをたくさんの人の前に展示する権利のことです。
上映権…映画の著作物を上映する権利のことです。
頒布権…映画の著作物の複製物を広く配る権利のことです。
譲渡権…著作物を他の人に譲り渡す権利のことです。
貸与権…音楽ＣＤや本など、著作物の複製物を他の人に貸す権利のことです。
翻訳権・翻案権など…著作物を翻訳、編曲、変形、映画化などする権利のことです。
二次的著作物の利用に関する原著作者の権利…ある著作物の二次的著作物が作られた場合、その二次的著作物の著作者が持っている権利は、もともとの原著作者も持っているということです。
