鉱物・鉱石はいろんなところで役立っています。もともと鉱物・鉱石は、石という概念で人間の生活上無くてはならない道具や素材でした。石器・土器をはじめ、青銅・鉄などの金属製道具、金・銀・胴などの貨幣、岩絵の具、宝石など歴史的に長い付き合いがあります。そんな鉱石と人間の関係を見ていきます。

• 薬として用いられる石

人間は、古くから鉱物を薬品の材料としても利用してきました。

皆さん、漢方薬を飲んだことはありますか？

人によっては医師に処方してもらったことがある人もいるかもしれません。昔の中国では病気の治療法の一つとして漢方が使われ、鉱物を煎じて服用していました。

また、病気の原因がわからない古代は、石の成分がわからないまま鉱物を服用していたこともあったとされています。中国に限らず、日本やギリシャでも鉱物を服用する習慣があり、ラピスラズリが下剤として、辰砂が鎮静剤として使われたり、アメシストは酒酔いを防ぐと信じられていたりと、数多くの鉱物が薬として使われていました。

辰砂	滑石

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