日本とロシアが北方四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)の領有権をめぐって争っている問題です。
日本はこれらをまとめて「北方領土」と呼んでいますが、ロシアでは「南クリル」と呼んでいます。
北方領土は、千島群島南端部に位置する択捉島と国後島の二島に、色丹島と歯舞群島を加えた四島を指し、面積は千葉県とほぼ同じ、5036平方kmです。また、択捉島は北方四島の中で最も北に位置し、北方領土の中で最大の島です。
日ソ共同宣言
正式には、「日本国とソビエト社会主義共和国連邦との共同宣言」と言い、日ソの国交を回復させたもの。
また、領土問題については平和条約締結後に歯舞群島と色丹島を日本に引き渡すとされていた。(詳しくは北方領土問題のページで紹介)
日ソ共同声明
日ソ共同声明は、両国の関係改善へ一層努力することを表明したもの。
ヤルタ会談
ヤルタ会談はアメリカのルーズベルト大統領、イギリスのチャーチル首相、ソ連の首相らが第二次世界大戦後の処理構想について会談したもの。この会談で、国際連合の設立などが決められたヤルタ協定が結ばれた。
日ソ中立条約
日本とソ連の間で結ばれたもので、平和友好関係の維持などが定められている。
また、ロシアのプーチン大統領は北方領土問題の解決に前向きな姿勢を見せていると言われますが、山口県で2016年に行われた日露首脳会談では北方領土問題について大きな進展はなかったようです。
なぜ、ロシアが北方領土の領有権を主張するのか。理由は下記のものが考えられています。
ロシア海軍が冬でも太平洋へ出れることから、軍事的価値が高いから。また、オホーツク海にはアメリカなどを攻撃可能な核兵器が搭載された攻撃型潜水艦が配備されており、北方領土はアメリカなどがそこへ侵入するのを防ぐ「壁」となっているから。