媒質と音
音の波等の縦波は、気体のみでなく液体や固体でも伝わると説明しました。 皆さんの身近で音が固体を伝える例があります。その中の一つが糸電話です。では、実際に仕組みを見てみましょう。■糸電話が伝わる仕組みは?
皆さん糸電話は知っていると思います。紙コップと糸があれば片方の声がもう片方に届きます。では、なぜこのような現象が起こるのでしょう。糸電話が伝わる流れを説明します。
@紙コップの底面が振動する。
Aその振動が糸に伝わる。
B糸に伝わった振動がもう一方の紙コップの底面を振動させる。
これが糸電話の仕組みです。このように、糸電話では空気中ではなく名前の通り音は糸を伝わります。この糸電話が、音が固体中を伝わる例です。皆さんも音が固体中や液体中を伝わるものを探してみてください。
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ここまで、音などの縦波は液体、気体、固体全てで伝わることが出来るということを説明してきました。では、液体、気体、固体の中で音波はどの場合が最も速く伝わり、どの場合が遅く伝わるのでしょうか。下の表を見てみましょう。
※ ナツメ社 中村健太郎 著 「図解雑学 音のしくみ」 を参考に作成しました。
音速が空気中で340m/sであると言うのは聞いたことがあるかもしれません。上の表を見ると空気中では0℃の場合では331.5m/sで、340m/sはおよそ14℃の場合の速さです。
まず気体の数値を見てみると空気中・ヘリウム中・二酸化炭素中の場合全て音速は1000m/s未満です。液体中の場合は蒸留水中・海水中共に1500m/s前後ですね。固体中では、氷中は3000m/s以上、ガラス中・鉄中はどちらも5000m/sを超えていて、気体中、液体中、固体中の音速には大きな差があります。では、どうして媒質によって音の伝わる速度が違うのでしょうか。下の表を見てみましょう。
※ ナツメ社 中村健太郎 著 「図解雑学 音のしくみ」 を参考に作成しました。
音の伝わる速度には密度と弾性率が関係しています。弾性率の単位はPaです。弾性率はある一定の量変形するのに必要な圧力で、硬さを表しています。密度は一定の範囲内の質量です。音は軽くて硬い媒質であるほど速く進みます。それらを踏まえて表を見てみると、密度は気体の方が液体、固体より小さいですが、弾性率は気体より液体の方が、液体より固体の方が非常に大きくなっていることが分かります。これが媒質による速さの違いだったのです。
まとめ
※クリックするとカッコ内の単語が表示されます。
・糸電話は、音が( )でも伝わる例である。
・音は( )で最も速く伝わり、( )では最も遅い。
・媒質によって音の伝わる速度が違うのは媒質によって( )と( )が違うからである。
↑音の仕組みに進みます。
※クリックするとカッコ内の単語が表示されます。
・糸電話は、音が( )でも伝わる例である。
・音は( )で最も速く伝わり、( )では最も遅い。
・媒質によって音の伝わる速度が違うのは媒質によって( )と( )が違うからである。