ゴミとは日本のみならず世界の問題であるかもしれませんが、実は日本の焼却炉の数は世界一なのです。また、焼却炉から発生するダイオキシンは大きな問題となりました。
ごみ問題
日本の焼却炉の数は世界一
日本の焼却炉の数は世界一で、1221基(平成22年)。一時は世界の焼却炉の3分の2の数ありました。これほどの焼却炉があるのには、日本ならではの理由があります。それは「国土が狭い」ということです。国土の広いアメリカなどでは、ごみをそのまま埋めてしまいますが、日本は埋める土地が少ないため、燃やして灰にしてから埋めているのです。ちなみにアメリカの焼却炉の数は150基程度です。
ダイオキシンの問題
ダイオキシンはもともと、自然にわずかに存在する物質であり、主に焼却炉等でものを燃やすことで発生しますが、自動車の排気ガスやたばこの煙、山火事などからも発生します。
出典:環境省ホームページ「(別添)廃棄物処理施設からのダイオキシン類排出量の推移」(http://www.env.go.jp/press/files/jp/26638.pdf)より「廃棄物処理施設からのダイオキシン類排出量の推移」のグラフを加工し、利用しました。
グラフを見てわかるように、ダイオキシンは平成9年に比べて、約98%削減されています。
また、ダイオキシンは発がん性のあると言われることがありますが、現在の日本の環境下で、ダイオキシンが原因で発がんすることはほとんどないとされています。
事故等により、大量のダイオキシンを浴びてしまった場合、人にどのような影響があるのかも、現時点ではよくわかっていません。
日本の取り組み
日本の焼却炉の数は1221基。平成12年には1715基ありましたが、確実に数を減らしてます。また、ごみの有料化等もあり、ゴミそのものの量も平成12年と比べて1000万トン弱減らしています。
出典:環境省ホームページ「一般廃棄物処理事業実態調査の結果(平成26年度)について」(http://www.env.go.jp/press/files/jp/29245.pdf)より「生活系ごみと事業系ごみの排出量の推移」のグラフを加工し、利用しました。
リサイクル率も増加しています。我々消費者のごみに対する意識の向上等の甲斐があるようです。
私たちでできることは?
環境省は「3R」と呼ばれるものを推奨しています。
1.Reduce(リデュース) 物を大切に使い、ごみを減らす。
2.Reuse(リユース) 使えるものは繰り返し使う。
3.Recycle(リサイクル) 資源として再び使う。
上記のグラフにもある通り、生活系ごみ(生ごみなど)が一番多いのです。私たちが食べ残しを減らすなど、少しづつ取り組むのも、大きな貢献となるのかもしれません。
ワークシート
ワークシートの書き方はこちら(PDF)
POINTと意見
POINT
- 日本のごみ問題はほかの先進国よりも深刻。
- 現在の日本の環境下のダイオキシンの量は健康に問題ないとされている。
- 私たちは、どのようなことに取り組めるだろうか。
僕たちの意見
僕たちに深く関係してくるごみ問題。僕たちが直接深刻化させている、といっても過言ではありません。逆に言えば、僕たちが努力をすれば、ごみ問題改善に大きく貢献できるのではないでしょうか。
また、焼却炉については、温水プールの水を温めるためにも使われているそうです。このように、焼却炉をほかのことへの活用を推進していくこともできると思います。
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