アスベスト

アスベストとは、石綿(せきめん・いしわた)ともよばれ、かつては天井や壁、家電製品など、様々なものに使われてきました。

広く使われたアスベスト

アスベストは、前述のとおり、天井や壁、断熱材、床材、壁紙などに使われてきました。戸建て住宅での使用は少ないとされていますが、マンションやビル等で広く使われてきました。2020年~2040年にかけて、アスベストを使用した建物の解体のピークとされています。

アスベストで起こる問題とは?

「アスベスト問題」と呼ばれ、1975年に吹き付けアスベストの使用が法律で禁止されたのを皮切りに、現在では製造等が禁止されています。

アスベストの使用で起こる一番の問題は健康被害です。
肺線維症や悪性中皮腫の原因になるとされ、肺がんを起こす可能性があるとされています。実際に、アスベストを製造していた工場の社員が死亡したり、周辺住民の健康被害などが確認されています。

アスベストの使用・製造はすでに法律で禁止されていますが、今もなお、建物等にはアスベストが残ったままです。つまり、建物を解体する際に、アスベストが飛散し、周辺住民などに影響を与える可能性があるとされています。
災害時も同様、建物の倒壊等により、アスベストが飛散する可能性があります。(詳しくは「コラム アスベストの災害時の影響」をチェック!)
アスベストは空気中に浮遊している際に危険とされ、見えないところに使用されている場合には、室内等に浮遊はしづらいとされています。

アスベストから守るために

前述のとおり、1970年代から、国は法律によってアスベストの使用や製造を禁止してきました。

さらに国は、学校にアスベストが使用されていた場合、公立学校施設整備費国庫補助制度(国庫補助金)の対象にしており、また、吹き付けアスベスト等が使用されている建物の解体時には、都道県知事の許可を必要としています。

また、アスベストによる健康被害が発生した場合、救済制度が適用されることになっており、大阪市などでは、アスベストを吸った心配がある人に対し、無料でレントゲン検査を行っています。レントゲン検査でアスベストが吸引されているか、わかることがあります。

ワークシート

ワークシートの書き方はこちら(PDF)

POINTと意見

POINT

  • アスベストは壁紙や天井など、様々の所に使われた。
  • アスベストの日本での規制は厳しい。現在では製造が禁止されている。
  • 建物の解体時に、アスベストが飛散する恐れがある。

僕たちの意見

アスベストと聞くと、自分たちには関係ないような感じがしていました。しかし、病気を引き起こすことや、建物の倒壊でアスベストが飛散してしまうという危険性を初めて知りました。
アスベストを使った建物が倒壊したときに、建物の管理者はどのようなことをすればいいのか、国や自治体が指導することで、被害の拡散防止につながるのではないのかなと思いました。


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