家庭電器
家庭で電気エネルギーを利用する器具。家庭電器で家事を処理することを家庭電化という。家庭電器の歴史は1878年にエジソンが炭素電球を発明し、それを普及させるため発電、送電、配電システムを作り出したときに始まる。初期の電気の利用はほとんど照明に限られていたが1910年にアメリカでニクロム線という電熱線が発明され、それから電熱器具の普及が始まった。その後、扇風機などのモーターを利用した器具やラジオのような通信機器も登場する。日本で本格的な家庭電化時代が始まったのは53年である。この年に噴流式電気洗たく機が発売され、能率が良く値段も安かったので一躍家庭電器の花形商品になった。同じ年にテレビの本放送が始まって白黒テレビの普及も開始する。そして昭和30年代に家庭電化の急成長時代を迎え、洗たく機、テレビ、冷蔵庫は三種の神器と呼ばれブームを支えた。今日、日本の家庭電器の普及率はアメリカに次いで高く西欧先進諸国を凌駕している。現在では、家庭電器は完全に生活必需品化しており家事の省力化、生活の合理化に大きな貢献をしている。ことに現代の高密 度の都市生活は家庭電器抜きでは考えられない。他方,家庭電器に欠陥商品があると消費者は大きな迷惑をこうむるので、電気用品取締法により製造が規制されている。関連事項