安全対策

  1. 基本的考え
  2. 廃棄物処理
  3. 国の政策
  4. 立地条件と耐震設備
  5. 作業員の安全性
  6. 輸送時の対策
  7. 国際協力
  8. その他

その他

  1. 発生する放射性物質
  2. 臨界安全管理について
発生する放射性物質
 ウランの核分裂により発生する放射性物質は気体状のクリプトン・ゼノンなどの希ガス、揮発しやすいヨウ素など、揮発しにくいストロンチウムなどがあります。これらはペレットと燃料被覆管で封じ込められています。
 燃料被覆管にピンホールと呼ばれる小さな穴ができると冷却材に放射性物質が溶け出し冷却材が放射能を持ちます。
 コバルト、マンガンなど原子炉や配管の内面のさびが冷却材にとけこみ炉心を循環するうちに中性子を吸収して放射性物質となるものがあります。これらの中には固形状のくずであるクラッドやイオン状で冷却材にとけこんでいるものがあります。
 これらの廃棄物を処理するのに使用したろ過器のフィルター、イオンを含んだ冷却材を純水に戻すイオン交換樹脂、発電所内の洗濯で使用した洗濯排水、床や機器の洗浄水、作業で使用した紙や布などがあります。

臨界安全管理について
 原子力発電所の炉心以外では臨界を起こしてはいけません。そのため、臨界安全管理といわれる臨界を起こさないための核分裂性物質管理をしています。
 核分裂性物質の質量・溶液中の濃度・ウラン全体に対するウラン235の割合である濃縮度を管理しています。また、中性子による連鎖反応を防ぐことでも臨界は管理できます。このため中性子を吸収しやすいもの(ガドリニウム・カドミウム・ホウ素)を中性子吸収剤として使用する、体積に対する表面積が大きくなるように寸法が小さくなるようにして中性子を外へ逃がす形状寸法管理や中性子を減速させる軽い物質を混ぜないようにする減速材管理を行っています。
 これらの方法をいくつか組み合わせ、計測・監視することで臨界するかの条件は確実に判断することができるのです。


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