放射性物質を扱う施設では働く人が
放射線を受けたり、放射性物質が付着する可能性がある所を管理区域として特別に管理しています。管理区域内は定期的に
放射線量を計測しています。
放射線作業従事者といわれる管理区域内で働く人は外部被曝線量を測る計器をつけます。
フィルムバッジや警報付ポケット線量計(APD・2ミリシーベルトまで測定可能)、TLD(熱蛍光線量計・ベータ線とガンマ線を測定)、アラームメーターなどの測定機をつけ受けた放射線量を測定しています。
ホールボディカウンターで体内のガンマ線を測定し作業後にまた測定することで内部被曝の量も確認しています。
作業時間も測定しています。管理区域から出る時に放射性物質を持ち出せないように退出モニタやサーベイメーターで検査しています。
管理区域に入る時には放射線防護服を着用します。防護服は下着、黄色のつなぎの防護服、ヘルメット、全面または半面のマスク、靴下、鉛底の靴、ビニールの手袋と軍手です。手首、足首、首すじはガムテープで目張りをします。
放射線の高い区域に入って作業する場合赤い防護服に、さらに汚染のひどい区域の場合には空気のホースをつけたエアライン・スーツに防毒マスクをつけます。
放射性物質を扱う場合には手袋と箱を一体化したグローブボックスの中で作業を行います。
ガンマ線を防ぐための対策として、建物の壁のコンクリート・装置表面の鉛・グローブボックスの鉛ガラス・装置自体の鉄などの設備があります。
中性子を防ぐための対策として、建物の壁のコンクリートとポリエチレン・ボロン入りガラスなどの設備があります。
さらに
MOX燃料の加工など放射性物質のレベルが高い作業の場合には放射性物質の封じ込めと放射線の遮蔽のために厚いコンクリートの小部屋の中で遠隔操作によって作業を行います。
作業終了後にはシャワーで汚染物質を落とし、ハンド・フット・モニターで体の表面の放射線量を計測します。