端的に言えば、ネットワークコミュニティー上、つまりインターネットやメールや、チャットやニュースグループなどを行う上、で守ったほうがお互いによい気分で生きていけるのではないかという経験則です。インターネット社会をまわす潤滑油といえます。
一言で表せば「裏には他人がいる」でしょうか。つまり、ネットワーク上の空間では、何でもできるとか、ゲームのようなバーチャルな空間だなどと思いがちなのですが、結局、裏にいるのは同じ人間なわけです。これが基本中の基本です。
それを考えた場合、ネチケットは2つに分けられます。
社会通念上守らなければ行けないこと
まさに道徳や倫理と呼ばれる最低限のことです。人間で形成されているというのは実社会と同じなわけですから、例えば相手を傷つける発言をする前に、現実社会でその言葉を投げかけた場合、大丈夫かを考える必要があります。
ネットワークの性質上守らなければ行けないこと
たとえば、「掲示板やニュースグループへの投稿はレスをみてから」などのネットワークの性質上守らなければならないことですが、全てに関係します。現実世界でも話しに急に割り込むのはひんしゅくをかいかねませんよねぇ。
ネチケットは、その場その場で多少は変わります。相手は人間であると同時に考えの異なる「他人」であるということも忘れないようにしてください。自分の常識は他人の非常識かもしれません。例えば、ホームページを日本語として考えて、ウェブページのことだと思っている人にとっての常識は、ホームページを英語として考えて、ブラウザを起動したときに最初に出るページだと思っている人の非常識かもしれないのです。特に、注意書きとFAQはきちんと読みましょう。それを読むことを期待しているか、あるいは当然だと思っているかもしれません。
ネット上の社会はギブ&テイクで成り立つ側面も大きいので、ただ人に聞くだけではなく、自分でも人に教えるなど、人を楽しませるギブもしましょう。回りまわって自分に帰ってくる場合が多いです。
ほとんどのダイアルアップ利用者の場合は、お金を払ってこの場に入っているわけですが、それは、コミュニティーではなく、プロバイダに払っているのであって、代償を得られると思いこんではいけません。
ネチケット以前の問題として、クラック行為(故意に他人に迷惑をかける行為)は、やめましょう。ネチケットは間違って迷惑をかけることを未然に防ぐためのものなので、人の名前をかたって書き込むなどは、ネチケット以前の問題です。
それに、技術は日々変わります。電車やバスの車内で携帯でインターネットをする事は広義のネチケットに入るのではなどという話もありますし、改行は80行か40行かという問題は、どうも、旧来のネット利用者と、新規のネット利用者で異なっているようです。
ネットをつかっての犯罪などが報道されますが、3000万人とも言われる大多数のユーザーは犯罪と無関係なわけです。しかし、そのせいでネットに対するステレオタイプができかねません。これは、ネチケット以前の問題ですが、この少数の人のせいで偏見で見られるというのは、ユーザーにとっては迷惑なものです。
現行の著作権法は、先日プログラムに対応したものの、全く今のネットワーク社会を想定していません。昭和45年にできてから、何度か改正はされているものの、まだまだ古いものです。これを変える努力もするべきだと思います。
まず、相手の名前も自分の名前もきちんと書きましょう。時々違う人のアドレスにメールが送られてくることがあります。その場合、誰に送ったのか、誰から送られてきたのかがわからないと手の打ち用もありません。ccの場合も、自分宛てなのかccなのかがわかりにくいので、きちんと相手の名前も書くべきでしょう。件名もできるだけ英文で短く内容がわかるものを書きましょう。
これは、議論が大きいのですが、35〜40文字くらいで改行、もしくは80字くらいで改行しましょう。どうも、昔のパソコンは1行が80字前後だったらしく、80字という数字が出たのですが、標準的なメーラーや、実際に受けるほうから行くと35〜40字が適当な場合がままあります。
もしも、OutlookExpressを使用の場合、標準設定でhtmlメールが送られます。つまり、太字や色付き文字などを使える代わりに、それ以外のメーラーを使ってる人にはさっぱりわからないメールが届くことになります。これを避けるためにも設定をtxtメールにしましょう。ただ、outlookを使用している人同士であればその人と送るときに、個別に指定してhtmlを使うのは自由です。ポストペットではOutlookと同じように、相手がポストペットを使わないのであれば、郵便やさんに渡しましょう。これに似たものとして、半角カナや、記号などの機種依存文字を使うことも、読めない場合が多いので、やめたほうがよいでしょう。
時々ありがちなのは、相手が読み、送るまでには、タイムラグがあることを忘れることです。その人は、忙しいのかもしれません。調べてくれているのかもしれません。そして、工事やサーバーの故障などの理由があるかもしれません。次に、無礼なこと、ぶしつけなことを言っていないか確認してください。言葉遣いだけではなく、質問ならば、質問先が適切か考えて下さい。最後に、メールアドレスが正しいか確認してください。特に、ホームページからメールする場合などは、まれにメールアドレスのスペルミスなどがあります、ファックスや電話で聞いた場合も、pとbなどで間違えている場合があります。それに、儀礼的な挨拶メールだと思い、返信をしないのかもしれません。相互リンク依頼の場合、アクセスアップ目的のみだと誤解される場合もあります。それから、メールアドレス、URLは半角英字です。今後は変わるでしょうが、全角と半角や大文字小文字の違いでも届かない場合があります。
相手の住所や電話番号は、不用意に詮索しないようにしましょう。相手のことを知りたいのは人情ですが、自分が公開していないのに相手にだけ聞くというのは不自然ですし、信頼関係を損ねる元です。それに、メールを使って住所や電話番号を伝えると、他人に読まれる危険性が多いです。暗号化などの対策を講じたほうがよいでしょう。
もし返事が必要なときは、言いまわしは「もしよろしければ、返事をいただけませんか?」など、なるべく丁寧にしましょう。なにしろ初対面の人ですので。
もしかすると、自分の回線よりも相手ははるかに遅い速度でネットワークに接続しているのかもしれません。画像や添付ファイルを送信するときは注意しましょう。特に、画像は圧縮しましょう。それから、添付ファイルは、ブラウザを持っていれば読めるもの(.html、.htm、.gif、.jpg、.txtなど)に限定しましょう。既に相手が持っているとわかる場合は自由ですが、不用意に拡張子がdocやjtdの様なファイルを送ると、相手が読めない場合があります。
送信ボタンを押す前に、ちょっと待ってください。あなたのメールには誤字、脱字、表現の誤り、首尾一貫していない表現などが多分あります。送る前に一度読みなおしましょう。
他人からのメールは、許可なしに見せないようにしましょう。特に、それをニュースグループやML、ホームページなどにアップした場合、ネチケットではなく、法律(著作権法)違反(引用以外)になります。ネチケット以前のことは当然しないようにしましょう。
知らない人宛のメールが届いたらできれば、その人にこんなメールが届きましたと連絡するべきですが、時々、自分の反応を見るためのメールも来ます。捨ててもネチケット的には問題がありません。
感情的(怒っている&興奮している&舞い上がっているなど良い意味でも悪い意味でも)なときはROM(見るだけ)に徹する方がよいでしょう。後で後悔する場合がよくありますが、メールは撤回はできませんし、できても、見られれば、もうどうしようもありません。怒った相手がそれを複製するかもしれません。メールは他人に見られてもよいようにするべきです。
もちろん、チェーンメール、スパムメール等は厳禁です。チェーンメールにも、災害義捐金系の善意のものがあるのですが、逆にその信用を落とし、サーバーをダウンさせたり、遅くするので、嫌われてしまいます。善意であれば、他の方法を使ったほうがよいでしょう。それに、全文のコピーを送ることを自由だと書くだけで、チェーンメールになる場合があるので気をつけましょう。
ダイレクトメールも多分ダメです。フリーのメールアドレスを使っているときは、事前に「あなたのメールボックスにダイレクトメールが届きます」という断りをしていると思いますので、その場合は了承の元という事で大丈夫でしょう。しかし、フリーのメールアドレスの中には、そのアドレスから送ったメールの最後に1行か2行の広告文が自動的に添付される場合があります。「何でそんな要らない品を進めたの?」等と相手に言われる前に、相手に断りましょう。ダイレクトメールが届いたからといって、ホームページを開かないほうが良いです。中には、ネット上でしか手に入らない素晴らしい情報もあります。しかし、その割合は非常に低く、何もしないのが最も得です。
探し人のメールも、逆に怪しまれますので、やめたほうがよいでしょう。ウィルス情報なども、チェーンメールなどで送るよりも、自分のHPや、掲示板に書いて欲しいものです。
これも議論の起こることですが、署名については、何度もメールをしている人でも、署名欄のメールアドレスからメールを書いている人もいますし、その人がどのような人かは、ホームページで判断するしかありません。ですから、名前とメールアドレス、ホームページのアドレスくらいが書くべき所でしょうか。ただ、署名は4行以下というものにも、また議論があり、簡潔にかつ必要なものを正確にというくらいしか言うことができません。
グリーティングメールについては、航空機ではがきを運ぶよりもコストも安いし、簡単、環境に優しいではないかという意見と、バンド幅の問題で、そのせいで止まるのは困るという意見があります。学校などは正月などはLanが止まる場合が多いですし、実際にそのせいで落ちたということは聞いたことがないのですが、時期をずらしたり、画像は送らないなどで迷惑をかけないようにしたいものです。
まず、それぞれのグループや掲示板の方針などをきちんと読んでからしましょう。もちろん、ログを見ましょう。ハンドル名をコロコロと変えないようにしましょう。ネットの匿名性を悪用しないようにしましょう。たいていの場合、議論・質問・情報提供が主になります。多重投稿も避けましょう。間違った場合は、素直にあやまりましょう。
特に、うれしいなどのポジティブな場合を除き、感情は婉曲的に表現するか、出さないようにしましょう。タグを使うことができる掲示板などでは、タグを閉じ忘れて、思いのほかの結果を残すことがあります。気をつけましょう。(¥_¥)このようなフェイスマークを使うと、ある程度の表現の緩和にはなるでしょうが、それを嫌う人もいますし、視覚障害者にとってはただのカッコエンアンダーバーエンカッコトジです。それに、怒っている場合などの扇動的な表現の免罪符にはなりません。
議論
議論の目的を考えましょう。議論の目的は、それによって学ぶことができ、自分が成長するということです。それに反するものは行わないようにしましょう。特に、最初から結論の出ない事がわかっている議論を投げかけると、多くの場合議論が人格問題に発展し、
傷つくのは、投げかけた人と、答えた人全員です。議論を巻き起こしやすいことについて、
不用意に発言している人やページがありますが、初心者のうちはやめたほうがよいです。反対の考えの人につぶされることを覚悟して、その上で、反論を予測し、それに答えるなどをしないと大きな議論を巻き起こしてしまいかねません。投稿時は、他人も見ているし、話の流れなどからいうと、発言者は賛成してくれるだろうという内容でも、ROMをしている人もいるので、他人がいるという原則に戻りましょう。これを未然に防ぐためには、投げかけない・答えない・議論の中身だけに集中です。
質問
自分で調べられるものは調べましょう。相手は百科事典ではありません。自分で辞書を引いたり検索をする手間を惜しむために相手に聞くことは避けましょう。特に、質問の場合は、具体的に出さないとわかりません。機種依存の場合があるので、自分の機種とソフトまで書く必要がある場合も多いです。自分にとって切迫していることでも、他人にはもっと緊急の課題があるかもしれません。答える人は、ぶしつけに答えないようにしましょう。答えてもらったら感謝の気持ちを示しましょう。
初心者は優しくされなければならない。玄人は初心者に対して優しくしなければならない。この言葉は、初心者がそれをかさにかけなければ、玄人がそれを「むりむり、いやいや」と思わなければ、ある程度は正しいことです。
情報提供
まず、普通の掲示板やゲストブックにホームページのアドレスを書きこむ欄が特にない場合は、アドレスは、書きこまないほうがよいでしょう。ホームページ宣伝用掲示板というのは別にあり、そこで宣伝することは問題がありませんが、そこ以外での宣伝は、管理人にも、見る人にも不快感を与える場合が多いです。関係のあるページならまだしも、関係のある様なキャッチフレーズで行ってみると実は関係が無かったなどという経験は誰しも不快なものです。
ホームページを作ると、メールが増えます。その中身としては、カジノの経営依頼や、無尽講の誘いがありました。結局、ホームページを作れば、このようなメールが来るのは
必然だと思い、フィルタをかけるかあきらめるかしましょう。
自分が読む人の気持ちになって、読みやすいページを作りましょう。様々なブラウザをつかっている人がいます。自分の最新版のブラウザで快適だからといって、テキストベースの、ジャバも、画像も、フレームも受け付けないブラウザで快適に見られるかは疑問です。内容は、誰にでもわかるようにしましょう。
ルビを振る、難語にリンクをつける(これにも、議論がありますが)等をして、誰もが読みやすいページを作りましょう。自分よりも、回線速度が遅い人もいます。画像をわざと表示しない人もいます。altをつけましょう。やり方は、<img
src="画像のタイトル.jpg" alt="画像の説明">です。リンクなどは、相対リンクで書きましょう。間違っても<a
href="C:\homepage\index.html">などとは書かないで下さい。
引用は、引用だとわかるようにしましょう。このページは、原則的に自分の言葉に言い換えていますので、法律的には大丈夫のはずですが、それでも、参考にしましたとメールをしています。もちろん、引用部分は引用許可を取っています。
勝手に画像などを持ってこないようにしましょう。フリーの場合でも、基準(リンクを貼るなど)が書いていることが多いです。それに、なかなかうるさいものなので、自分で作れる範囲は自分で作るのがベストでしょう。できるだけ、サイトマップをつけましょう。わけのわからないページも、サイトマップをつけるとある程度わかりやすくなります。
リンクは、法律(著作権法など)的には自由です。しかし、ネチケット的には、リンクフリー(これも、feel free to linkなど、議論のある所です)と明示されていない場合は、メールで確認しましょう。これも、事後か事前かの問題がありますが、これもまた議論の分かれるところで、事後だと、「勝手にリンクされた」と思われる危険性がありますし、事前だと、確認に手間がかかります。引用等は、アップロードする前にこのような紹介文でという風にお願いした後で、リンクを貼るなどをするべきでしょうか。
リンクフリーの場合でも、リンクした後で、「リンクしたよ」とメールをするべきでしょう。リンクフリーだからといって、背景を同じにして、自分のページの一部のように使われたり、フレームを使って、自分のページの中で表示したり、誤解されるような説明文や、誤解されるリンク元からのリンクは不快でしょう。
リンクしたよというメールが来た場合、よっぽどひどい場合や、リンク集を作らないページ以外を作っているのであれば、相互リンクにしましょう。相互リンクは、お互いの信頼を向上させ、アクセスアップや、コミュニケーションアップに寄与します。
私達は、大人の男性の場合、本名とメールアドレスの公開は大丈夫だと思います。どうしてもという人は自由ですが、本名を出しても、住所や電話番号などは、調べる気がないと調べられませんし、調べる気になれば、本名がなくても調べることは可能ですので、信憑性を高めるという意味で本名を出すことはある程度はかまわないと思います。
メールアドレスは、ワクチンソフトの使用と、見知らぬ人の添付ファイルをみだりに開かないという初歩的な方法で、問題がなくなります。当然、ダイレクトメールが大量に届きますが、それを読んで研究するのもネットワークの過ごし方の一例だと思える寛大な人は公開してもかまわないでしょう。爆弾メールなどは、自分のメールボックスのあるプロバイダに頼めばメルボックスを空にしてくれます。それがいやである場合と、女性の場合は公開しないほうがよいでしょう。子供の公開基準の提案は情報教育に書いています。
しかし、例えば通信販売をする場合はどうなるでしょうか?こんな要らないものがありましたとページで公開する際、名前や住所がなければ、買う側も引きますよねぇ。でも、名前や住所をかけば、現実世界で問題が起こる可能性が高くなります。どうしても、自分のページで売ると言う場合は、しょうがありませんが、オークションサイト(yahooオークション等)で売れば、自分の情報をネット上には公開しなくても売買ができます。
ここで、提案なのですが携帯電話でインターネットをしている人などの新規ユーザー用を視点に入れた新しいネチケットを構築しませんか?それより前のダイヤルアップの人が入った時点で、ある程度、ネチケットが守られなくなった時期がありました。その二の舞を防止するために、新規ユーザーを考えたネチケットの構築はどうでしょうか?
たとえば、バイト数や、文字数を、携帯電話でも大丈夫なように変えるなどです。これも、また議論の多い所です。しかし、このままでは、またネチケットを守られなくなる場合が出てきそうな気がしませんか?技術革新にネチケットが追いつけない時代はもうそこまで来ているのですから。