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この物語の主人公ジョバンニとかかわりが深いと思われる語彙を集めました。
巨きな本 / 蟹の甲ら / 汽車 /
切符 / 雑誌
/ 新聞 / 星座早見
星図 / 地図 /
となかいの角 / 鼠 / 緑色の紙 /
らっこの上着
【ジョバンニの思い出】 午后の授業
ジョバンニがカムパネルラと一緒に見た本。カムパネルラのお父さんの書斎にある。ぎんがというところを広げると、まっ黒な頁いっぱいに白い点々のある美しい写真を見ることができる。
(銀河 ・ 雑誌)かにのこうら[蟹の甲ら] 【ジョバンニの思い出】家
ジョバンニのお父さんが昔学校に寄贈したもの。標本室に置いてあり、6年生などが授業で使うこともある。ほかにとなかいの角なども標本室には置いてある。タラバガニは標本としてよく飾られている。ジョバンニの父が学校へ寄贈した巨きな蟹の甲らはタラバガニがイメージされたものかもしれない。ちなみにタラバガニは名前はカニでも実はカニではなく巨大なヤドカリ類。(参考:宮澤賢治語彙辞典139p)
(となかいの角 ・ 標本室)
きしゃ[汽車] 【ジョバンニの思い出】家 天気輪の柱 北十字とプリオシン海岸 鳥を捕る人
カムパネルラのうちにあるもの。アルコールラムプで走る汽車。アルコールラムプで走る。レールを7つ組み合わせ、走らせることができる。信号標のあかりは汽車が通るときだけ青くなる。アルコールがないときに石油を使うとかまが煤けてしまう。また、ジョバンニは黒い丘で汽車の音をきき、その中の様子を想像した。
(銀河鉄道 ・ 岩手軽便鉄道)
きっぷ[切符] 【ジョバンニの思い出】ジョバン二の切符
行き先によっていろ、大きさ等が異なる。
・カムパネルラ:小さな鼠いろの切符
・鳥捕り:小さな紙切れ
・ジョバンニ:はがきぐらいの大きさの緑いろの紙
(緑いろの紙ざっし[雑誌] 【ジョバンニの思い出】 午后の授業
いつかカムパネルラのお父さんの博士のうちでカムパネルラと一緒に読んだもの。
銀河が載っている。真っ黒な頁いっぱいに白い点々のある美しい写真を載せている巨きな本を二人が見るきっかけとなったもの。しんぶん[新聞] 【ジョバンニの思い出】家
ジョバンニは毎朝新聞配達の仕事をしている。カムパネルラの家に行くと、ザウエルという犬がいる。せいざはやみ[星座早見] 【ジョバンニの思い出】ケンタウル祭の夜
牛乳屋へ行く途中の時計屋で見かける。その日と時間に合せて盤をまわすと、そのとき出ているそらがそのまま楕円形のなかにめぐってあらわれるようになっている。まん中には上から下へかけて銀河がぼうとけむったような帯のように見える。ジョバンニはわれを忘れて青いアスパラガスの葉で飾ってある星座早見に見入っていた。
ジョバンニとカムパネルラが乗る銀河鉄道の地図も星座早見に非常によく似ている。読み手も、実際に星座早見を手にしながら物語を読むといいだろう。
(アスパラガス ・ 銀河鉄道 ・ 地図)せいず[星図] 【ジョバンニの思い出】午后の授業 ケンタウル祭の夜
夜空の様子が描かれている。授業では先生が黒板に大きな黒い星座の図を吊るしていた。またジョバンニも時計屋で星座早見に描かれていた星図に見入っていた。
(星座早見 ・ 時計屋)ちず[地図] 【ジョバンニの思い出】銀河ステーション 北十字とプリオシン海岸 ジョバン二の切符
銀河ステーションでもらうことができる、円い板のような形をしているもの。黒曜石でできている。夜のような真っ黒な盤の上に泉水や森があおや橙や緑の美しい光でちりばめられている。停車場などが書かれている。ジョバンニはその地図をどこかで見たように思う。おそらく、時計屋で見た星座早見のことであろう。
(黒曜石 ・ 星座早見 ・ 時計屋)となかいのつの[となかいの角] 【ジョバンニの思い出】家
ジョバンニのお父さんが昔学校に寄贈したもの。蟹の甲らと共に標本室に置いてあり、6年生などが授業で使うこともある。
(蟹の甲ら ・ 標本室)ねずみ[鼠] 【ジョバンニの思い出】ケンタウル祭の夜
ネズミ科。ノネズミは農作物や林業の害、イエネズミは米を食べ病原菌を運ぶ害獣とされる。
ザネリを例えた言葉。ジョバンニはザネリが走る姿を鼠のよう、といっている。みどりいろのかみ[緑色の紙] 【ジョバンニの思い出】ジョバン二の切符
ジョバンニが持っていた切符。
いちめん黒い唐草のような模様の中に、おかしな十ばかりの字が印刷されたもの。
ほんとうの天上へさえ行ける切符。天上だけでなく、どこでも勝手にあるける通行券。
(切符)らっこのうわぎ[らっこの上着] 【ジョバンニの思い出】家 ケンタウル祭の夜
ジョバン二のお父さんが次に漁からもって帰るといったもの。
ジョバンニは「ジョバンニ、らっこの上着が来るよ。」と同級生から冷やかされている。らっこの上着は、ラッコの毛皮で作った上着。毛皮は濃褐色で銀毛が混じった光沢のあるもので海獣のうち最高級品として珍重される。最上等の毛皮を取るため乱獲され数が激減したので今は捕獲は禁止され、保護されている。(参考:宮澤賢治語彙辞典728p)