台風とは(初級) ‐経路



 経路
台風は、春先は低緯度で発生し西に進んでフィリピン方面に向かいます。しかし夏になると日本の南の海上に存在する太平洋高気圧が勢力を増し、日本付近まで伸びてくるため、そのまわりを廻ってちょうど日本に向かって北上する台風が多くなります(下図を参照)。また、発生する緯度が高くなります。8月は台風の発生が一番多い時期ですが、台風を動かす偏西風が弱いために不安定な経路をとります。そして9月以降になると、南海上から放物線を描くように日本付近を通るようになります。
 




 藤原効果
1921年に藤原咲平が提唱した、2つの台風の中心の位置がおよそ1000km以内にある時に 、台風同士が干渉しあって通常の経路とは異なる動きをする現象を藤原効果といいます。藤原効果は以下の6つにまとめられています。




1 相寄り型
2つの台風の勢力が異なる場合、弱い方の台風が強い方の台風に接近しながら急速に衰え、強い方の台風に取り込まれてしまいます。



2 指向型
一方の台風だけが干渉を受け、もう一方の台風の周辺を回る運動するように見えます。



3 追従型
東西に並んだ二つの台風の一方の台風がまず移動し、その後ろをもう一方の台風が追いかけていきます。



4 時間待ち型
東西に並んだ二つの台風の東側の台風がまず北上し、その台風が去った後に西側の台風が北上しはじめます。



5 同行型
2つの台風が並んで進みます。時間待ち型と違い同時に進むので、どちらかが止まったりすることはありません。



6 離反型
東西に並んだ二つの台風の東側の台風が加速しながら北東へ進み、もう一方が減速しながら西へ進むパターンです。




                    
定義  発生  一生  経路  強さと大きさ