台風とは(初級) ‐強さと大きさ




 
強さ
強さは最大風速で区分しています。さらに、強風域の内側で風速25m/s以上の風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲を暴風域と呼びます。


 強風域と暴風域
台風予報では、「強風域」「暴風域」などという表現を使います。強風域は平均風速が15m/s以上の風が吹いているか、吹く可能性のある領域のことをいい、暴風域はそれぞれ25m/s以上になった領域のことをいいます。

 
強さの階級分け
強さの階級は「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3つに分けられます。一昔までは「弱い」や「並みの」という表現がありましたが、1999年の熱帯低気圧の災害を教訓に廃止されました。

階級 最大風速
強い 33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
非常に強い 44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
猛烈な 54m/s(105ノット)以上

 
大きさ
大きさは強風域(風速15m/s以上の強い風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲)の半径で区分しています。


 
大きさの階級分け
大きさは「大型」「超大型」の2つに分けられます。なお、強風域(風速15m/s)が500m以下の台風は大きさを公表しません。

階級 風速15m/s以上の半径
大型(大きい) 500km以上〜800km未満
超大型(非常に大きい) 800km以上

     

 気圧
もうひとつ台風の勢力の目安とされるのが、中心付近の最低気圧です。地表面では周囲の空気が台風の中心に向かって反時計周りにどんどん流れ込みます。気圧が低いほど空気が流れ込みやすくなり、流れ込む空気の風速も強くなります。そのため気圧の低さが風の強さの目安ともされます。流れ込んだ空気は巨大な渦巻きを作りながら中心付近では上昇気流となり、積乱雲を作ります。過去日本列島に上陸した台風で最も気圧が低かったのは、1934年9月21日に高知県室戸岬付近に上陸した室戸台風です。このとき室戸岬測候所では911.6hPaの最低気圧を記録しました。


                    
定義  発生  一生  経路  強さと大きさ