教訓を生かし 利点




台風の勉強もいよいよ大詰めとなってきました。おそらくここまでだと、台風に対して、災害をおこしたり命を奪ったりするもの、といった悪いイメージしかないでしょう。確かに台風が無くなれば被害は減ります。でも、少し考えてみてください。もしも台風が無くなったらどうなるでしょうか。台風とうまく付き合っていけたら、ひょっとしたら大きなエネルギーにできるかもしれません。

 ダムの貯水率UP
高知県にある早明浦ダムは、平成17年8月19日(金)20時に貯水率が0%記録しました。その後、8月20日(土)〜8月21日(日)の間で早明浦ダム上流域にて106mm、の雨量を観測し最大8%まで回復しましたがその後まとまった降雨が無く再度、平成17年9月1日(木)8時に貯水率が0%を記録しました。このとき四国地方では、大幅な節水をするなど貧水に悩まされていたのです。しかし、9月7日に九州地方に上陸した台風14号の降雨により貯水率が平成17年9月7日(水)0時において、貯水率がなんと100%まで回復しました。四国地方の渇水問題は、毎年台風によって救われています。もしも台風が来なくなったらどうなってしまうのか、考えてみましょう。



 強風を利用した風力発電
近年、台風を利用した風力発電が試みられています。台風は風速40m/s近い強風が吹くため、大きなエネルギーを得ることができるのです。しかし現状は、発電機が強風に耐え切れず壊れてしまうことが多くなっています。最近は80m/s耐風の発電機も開発されましたが、値段が高いのでまだ浸透していません。しかしこれらの課題を克服していけば、未来の日本を救うことができるかもしれません。



 これからの課題
台風や竜巻きのエネルギーを吸い取って発電出来たら、原子力なんか使わなくても済むのでは?これだけ科学が発達した現代、台風や竜巻きの進路をコントロールして、巨代な発電タービンに丸ごと吸い込んで、風で風力発電、雨の水で水力発電と言う風に、解体して利用してやれば大きなエネルギーになるのではないか?という疑問を持ったことはないでしょうか。確かにそのようにできたら石油なんて必要なくなるかもしれません。しかし実現するにはかなりの費用がかかり、さらにあまり効果的ではないのが現状です。なぜならば、相手が自然現象だからです。火力発電や原子力発電は、発電元である物質が手に入ることが前提で行われています。これだけのウランがあれば、これだけの電力が得られるという目安がわかっています。しかし台風は毎回同じ進路を通ってくるわけではありません。発電所を建ててもそこを台風が通らなければ無駄になってしまいます。このように、現段階ではまだまだ難しいことがたくさんあります。しかし科学の発達と共にこれらは可能になるかもしれません。


                    
来る前に  来たら  避難の時に  取り組み  利点