色の応用
このページでは基本のページの知識を踏まえた上での
色の応用知識を掲載しています。
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明度対比について
明度対比は、明度の違う色を組み合わせたとき、
明度の高いほうはより高く感じられ、明度の低いほうはより低く感じられる効果のことです。


上の画像のように暗い色を背景にしたときは本来よりも明るく、
明るい色を背景にしたときは本来よりも暗く見え、明度が変化して見えます。
そして、この効果をはっきり出すには、組み合わせた色の明度差が大きいほど
分かりやすくなり良いのです。
例えば、部屋の照明は、外が暗くなればなるほど明るく感じます。
昼間に外で懐中電灯をつけても、ちっとも明るくないのと同じです。
→実験室の「明度対比」を見てください!
色相対比について
色相対比とは、組み合わせた色によって、実際の色とは違って見えることです。


赤を背景にした橙は黄みをおびて見え、黄を背景にした橙は赤みをおびて見えます。
橙は本来の色相と異なって見えます。
このとき組み合わせた色が、かけ離れているほど、お互いの色味が強くなります。
神殿や宗教絵画には、極彩色を施してあるものが多いです。
極彩色とは、実は補色同士を組み合わせたものです。
中世ヨーロッパの宗教画家たちは、青やピンク、緑などかけ離れた色の組み合わせが、
神聖さや優美さを出すと考えていたようです。
→実験室の「色相対比」を見てください!
彩度対比について
ある色の周りにそれより鮮やかな色が来た時、その色の彩度は低く見えます。
あざやかな色を背景にした時はより鈍く、くすんで見えて
くすんだ色を背景にした時はよりあざやかに見え、彩度が変化して見えます。
これが彩度対比です。彩度差が大きいほど効果も大きいです。


→実験室の「彩度対比」を見てください!
ブラックマジックについて
ブラックマジックは編物や織物そして印刷に利用されています。
洋服生地には模様の色味を強めるため、黒色や黒糸が使われています。
印刷で強い赤を出したいと思ったら、赤に黒を隠し味として少し加えると、
色味はずっと強くなって見えます。
→実験室の「ブラックマジック」を見てください!
残像について
主に人の視覚で光を見たとき、その光が消えた後も
それまで見ていた光や映像が残って見える現象のことです。
簡単に言うと太陽を直に見た後、青空に目を向ける。
すると太陽の形が目の中に残る。
これが身近な例です。
残像には正の残像と負の残像の2種類があります。
ストロボのような強い光を瞬間的に向けるとストロボが消えた後も
同じ形で同色の残像が現れます。
これが正の残像です。
一方、負の残像とは、受けた刺激に対して明るさや色が反対になって見えるもの。
つまり補色残像です。
補色残像について
ある色をしばらく見つめた後、その色を視界から消去すると、
視覚上にはその補色が残ります。
これを残像といいます。


上の左の赤をしばらく見つめた後、右の白い面に視点を移すと、
赤の心理補色の青緑色がぼんやり浮かんで見ます。
見続けた色の心理補色が残像として感じられる現象です。
ある色をしばらく見たあと、その色を視界から消去すると
視覚上にはその補色が残ります。
補色残像または心理的補色といいます。
緑の残像は薄い赤、逆に赤の残像は薄い青緑となって見えます。
残像の見え方は、見た色の刺激の強さや、時間の長さによっても違います。
補色残像が最も強く現れるのは、目にしている色の彩度や明度が、非常に高いときです。
白い壁は、補色を映しやすいです。
→実験室の「残像」を見てください!