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生活習慣

私たち自身のために生活習慣

タバコ

肺の免疫系

肺の免疫系の中心となる細胞は、肺胞マクロファージと呼ばれる大型の白血球の一種です。
肺の中に入ってきた抗原を取り込んだ肺胞マクロファージが、他の免疫細胞にその存在を知らせます。
この一連の機能を抗原提示機能と呼びます。

喫煙後の反応

タバコに含まれる有害な粒子が肺に入ってくると、肺胞マクロファージがその粒子を取り込み、活性酸素という反応性の高い物質を大量に発生させます。この活性酸素は、体内で行われる代謝の過程で様々な物質と反応しますが、量が過剰になると細胞障害を引き起こしてしまいます。
そのため、タバコに火をつけることで発生する煙の中から活性酸素が大量に発生し、その大量の活性酸素が細胞障害を引き起こしてしまうのです。肺胞マクロファージが傷つけられてしまうと、抗原提示機能がうまく働かなくなるだけでなく、免疫システム全体がうまく機能しなくなってしまいます。
そうすると、病気になりやすくなったり、治りにくくなったりするだけではなく、通常の細胞ががん細胞へと変異されやすくなる可能性も高くなってしまうのです。それだけでなく、リウマチの要因としても関連性があると考えられているため、禁煙をすることは、健康な体づくりの第一歩なのです。

歯周病

口の中には約300~500種類の細菌がいます。普段は無害ですが、歯磨きが不十分な場合にはこれらの細菌のかたまりである歯垢(プラーク)というものができます。この歯垢(プラーク)中には、歯周病をひき起こす細菌が特異的に存在していると言われています。これらの細菌が歯と歯ぐき(歯肉)の間にたまることで、歯肉の辺縁が炎症を起こしたり、やがては歯周ポケット(歯と歯肉の境目)が深くなり、歯を支えている骨(歯槽骨)を溶かしてしまうのです。また、歯垢(プラーク)を取り除かず放置すると、歯石と言われる硬い物質に変化します。この歯石の中や周りに更に細菌が入り込むことでより歯周病を進行させてしまうのです。
それに加えて、歯周病は炎症がずっと起こっている、つまり免疫反応がずっと起こっている状態であるため、免疫反応に誤作動が起こりやすくなり、関節リウマチなどの自己免疫疾患になるリスクが必然的に高くなってしまいます。

ストレス

「定期テスト前になるとお腹が痛くなる…。」「仕事が忙しく、徹夜が続いたら風邪をひいてしまった…。」
「最近、嫌なことが続いて頭が痛い…。」などの経験をした人は多いと思います。
私たちは、持続的な強いストレスを受けると、ストレスに反応して、脳からステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌され、白血球中のリンパ球や細胞の働きを低下させてしまいます。ストレスへの対処法としては、バランスの良い食事([食生活]の項目を参照)、充分な睡眠、軽い運動が良いとされています。
災害時には、避難所でも「ストレスは免疫力の大敵」「ストレスを抱え込まないで適度な運動を」という呼びかけが盛んに行われています。

笑う

人は笑うと、免疫細胞の一種であるナチュラルキラー細胞(NK細胞)が増えます。
驚いたことに、作り笑いでも免疫力が上がることが報告されているため、悲しい時や困った時でも笑顔を作ることは効果的であると考えられます。

まとめ