海洋汚染について
海洋汚染は「自分の日常生活にはあんまり関係ないなあ…」と思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし環境問題には
様々な要因や種類があり、そのほとんどは私たち人間が利便性を追究したことによる代償と言っても過言ではありません。
では、そもそも海洋汚染とは何なのでしょうか?
1.海洋汚染とは?

 地球温暖化に次いで世界的に深刻化している環境問題の1つが、この海洋汚染です。
海洋汚染とは、人間の手によって海に廃棄された石油、ごみ、生活排水などの物質が海域を汚染し、巡り巡って海洋生物たちの生態系のバランスを脅かす現象のことを指します。
 2.海洋汚染の現状
2021年の海洋汚染のデータでは493件中332件が油による汚染という結果が出ています。
このうち船舶からの
油排出は195件で、漁船が最多の61隻、続いて作業船が32隻でした。
 これらの排出原因は取扱不注意が83件、船舶海難が44件であり、
実は取扱不注意による流出の方が多いのです。
中国では年に
132~323万tものプラスチックゴミが出ています。

3.海洋汚染今後どうなる?

 海の中に廃棄された物質が蓄積されていくと、魚などの生物たちは産卵する場所を失くし、
また誤ってゴミや油などを飲んだ場合はそのまま命を落としてしまうケースもあります。
その結果海洋生物たちは
減少し、漁業は衰退の一途を辿るなど、広範囲に甚大な被害が及ぶことになります。
 4.海洋汚染の問題

そして現在、海洋汚染において最も問題視されているのが「マイクロプラスチック問題」です。
マイクロプラスチックの正体は
主にペットボトルのふた、ストロー、ビニール袋だと言われています。
衰弱死
した海洋生物の胃の中からこれらのごみが出てきた…といったショッキングなニュースは、
残念ながら
少なくありません。

環境省によると、もしこのまま海洋汚染に対して何の対策も取らなかった場合、
2050年には
海洋生物よりもゴミの方が多くなっている可能性が高いということが分かっています。
では、個人で出来る海洋汚染の対策はどうすれば良いのでしょうか?
 5.海洋汚染の対策として個人ができる4つの取組み

①マイボトルや紙ストローを使ってプラスチックごみを減らす 
②海や川のごみ拾いボランティアに参加する
③大量の洗剤や油などを排水口にそのまま流さない
④エコラベルの付いた商品を購入する
などの対策方法があります。
皆さんで協力して豊かな海を守っていきましょう!

利便性(りべんせい) 利便的であること。 便利であること。 便利さ。 または、便利さの度合い。
船舶(せんぱく)  大型の船、特に人間や荷物を積載して海上を航行するように建造した船

衰弱死(すいじゃくし) 身体的、または精神的に完全に衰弱し、その結果死に至ることである
使用した画像
・いらすとAC
・イラストレイン