クライアント・サーバ
ネットワークがどのように構築されているか、通信にどのような機器が使われているかは分かりました。けれど、Webサイトを見たり、メールのやり取りをする際は、コンピュータ間でどのようなやり取りを行っているのでしょうか?
そのやり取りを、大体はクライアントサーバシステムで実現しているんだ。
クライアントサーバシステムとは
クライアントサーバシステムにおけるコンピュータは、サービスやデータを要求する側のコンピュータであるクライアントと、サービスやデータを提供する側のコンピュータであるサーバの2つに分類される。そのため、クライアントサーバシステムは、クライアントとサーバがネットワークを介して通信しながら動作するシステムのことをいう。メリットとしては主となる部分の改造が容易であり、大人数で使うのが楽である。また、部分的なトラブルが起こりにくく導入コストを抑える事ができるのだ。しかしながら、デメリットとしては、クライアント側の改造が大変なほか、サーバ、ネットワークが不調になると使えなくなったり、運用・管理が大変であったり、セキュリティ対策をするのにコストが高くなってしまう。
メリット・デメリット
メリット
・管理者がいるので、主となる部分の改造管理が容易
・複数のコンピュータで処理するので処理にかかる時間が早く、大人数で使うのが楽になる
・複数のコンピュータで管理しているので中核的なトラブルが起こりにくい
デメリット
・サーバ、ネットワークが不調になると使えなくなる
・管理の必要なコンピュータが増えるので運用・管理が大変
・複数のコンピュータで管理しているので部分的なトラブルが起こりやすい
私たちの通信は、基本的には要求と応答の関係からなるシステムによって成り立っているんですね。
私たちが使うサービスによってさまざまなサーバが存在するんだ。次はそれについて説明していくぞ。
さまざまなクライアントサーバシステム
クライアントサーバシステムには、「webサーバ」「ファイルサーバ」「メールサーバ」「アプリケーションサーバ」など、さまざまな種類が存在する。クライアントサーバシステムはさまざまなシーンで使われる。例えば、インターネット上でwebサイトを閲覧する場合は「webサーバ」を利用、メールを送受信する時は、「メールサーバ」など。その他にも、「アプリケーションサーバ」「ファイルサーバ」がある。
Webサーバについて
パソコンやスマートフォンなどの端末から送られてきたリクエストをHTML/CSSなど情報を返す役割を持ったソフトウェアのことを示す。インターネット上でwebサイトを閲覧する時などに使われる。
メールサーバについて
メールサーバがメールの送受信におけるデータの橋渡しを行う。総じて、メールサーバがメール送受信の管理を行っている。送信者が送信したメールは、送信者のメールを管理しているメールサーバに送られる。そして、受信者のメールアドレスを管理しているメールサーバに転送される。受信者は定期的に、受信者のメールアドレスを管理しているメールサーバに問い合わせを行い、メールを受信する。
サーバについての総括
webサーバ...web関連のサービスを提供しているコンピュータのこと
ファイルサーバ...ファイル関連のサービスを提供しているコンピュータのこと
メールサーバ...メール関連のサービスを提供しているコンピュータのこと
アプリケーションサーバ...アプリケーションに関連しているコンピュータのこと
このように、『〇〇サーバ』は、『〇〇関連のサービスを提供しているコンピュータ』という風になっているんだ。
クライアントサーバシステムで存在するもの全てを次の記号から選びなさい。
A:メールサーバ
B:ファイルサーバ
C:アプリケーションサーバ
D:webサーバ
- ①サーバはサービスや情報を提供するサーバ、もしくは、サービスや情報を提供するために作るサーバの2種類ある。
- ②クライアントはコンピュータ・アプリケーションのことを示す。
- ③クライアントサーバシステムはサービスを提供するクライアントとサービスを利用するサーバが連携するシステムのことである。