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理想的な睡眠

理想の睡眠

中高生に必要な睡眠時間は8時間で、理想的な就寝時刻は
10時30分、起床時刻は6時30分です。
質の良い睡眠が大事です。

レム睡眠とノンレム睡眠の繰り返し表 人の睡眠には、脳や精神の休息であるノンレム睡眠と身体の休息であるレム睡眠があり、
人はこれを寝ている間に4,5回繰り返します。違った役割を担うこの2つの眠り、両方しっかり得て初めて『良質の眠り』と言えます。

レム睡眠 ノンレム睡眠
身体は深く眠っているのに、脳が起きているような状態の眠り。全身の筋肉が弛緩しエネルギーを節約して身体を休めている状態。 脳が眠っている状態。眠りの深さで4段階に分けられる。浅い眠りから深い眠りへと進み深さのピークを過ぎると今度は逆に深い眠りから浅い眠りへとなりmそのあとレム睡眠へと以降する。昼間に酷使した大脳皮質を睡眠前半で集中的に冷却し休養を取らせる。
夢を見る 夢を見ない
眼球がキョロキョロ動く 入眠直後に現れる
身体の力が完全に抜けている 身体を支える筋肉は働いている
呼吸や脈拍が不規則 眠りが深くなるにつれて呼吸回数・脈拍が少なくなる

レム睡眠は目覚めの準備状態であり、この時に目覚めると気分がスッキリします。
理想的な起床時刻、6時30分は、ちょうどこのレム睡眠の中に入っています。(10時30分に就寝した場合)
逆に、ノンレム睡眠時に無理矢理起きると、脳が休んでいる状態なため、睡眠慣性が生じて目覚めがよくなくなります。

ですから、早寝早起きの規則的な生活を心がけましょう。
人間が本来持っている体内時計は約25時間で一周します。
これを地球の24時間周期に合わせるのは起きたときに浴びる日光の光、日中にしっかり身体を動かすこと、そして早めに寝床に着くことです。このようなメリハリのある生活を送ることで睡眠の質が高まり、メラトニンがしっかりと分泌されるようになります。

また、夜には下の表のように、成長ホルモンの分泌や内臓の修復など、様々な活動がなされます。よって、8時間睡眠をとれば何時に就寝しても良いわけではなく、適切な就寝時刻と起床時刻に合わせる必要があります。
昼夜逆転生活になると、このような夜の睡眠時のホルモン分泌や臓器の回復がなされなくなってしまうので、生活リズムが崩れ、免疫力が下がってしまいます。

適切な睡眠の表!

また、この時期に気を付けたいことに『仮眠』があります。
部活動後、夕方に仮眠をとったりすることがこの年代には多くありますが、夕方での仮眠は夜の睡眠に入りにくくなるという影響を及ぼします。
よって避けた方が良いでしょう。
また、『授業中仮眠をとる』、すなわち授業中に居眠りをする生徒が全国で45%とほぼ半数いますが、こうした午前10時〜午後3時ぐらいの仮眠は長ければ長いほど1日中眠くなり日中の脳の働きが低下します。
この時期だと、勉強に悪影響を及ぼすのではないでしょうか?

さて、これらの原因は夜の睡眠不足とされていますが、ではそれを補うために休日いつもより多く睡眠をとり、起床時刻が遅くなりなかなか眠くならず就寝時刻が遅くなる、という悪循環にはなっていませんか?
これもよくある中高生の睡眠の問題です。
疲れている時にたくさん寝るのはいいことなのでは?と思いがちですが、実は必要以上の睡眠(過眠)は身体に悪影響を及ぼします。
なぜなら、人は睡眠中にたくさんの寝汗をかきますが、これが長時間続くと軽い脱水症状を起こし、起きた時、また日中に頭痛がしたり、眠気が収まらず頭がぼーっとし、記憶力や集中力、注意力が低下してしまいます。
また、休日の朝は、せっかくいつも通りの起床時刻に起きたのに、2度寝してしまいがちですが、2度寝は一日中やる気が起きないことにつながります。せっかく起きたのなら、そのまま起きましょう!
また、この時期に起床時刻を3時間遅らせた生活を2日続けるだけで体内時計が45分遅れるというデータがあります。
このような体内時計の時差が生まれると脳が萎縮し、脳活動力が低下するので、やはり勉強に悪影響を及ぼしますね。
つまり、やっぱり、同じ時刻に寝て同じ時刻に起きる、生活リズムを崩さない規則的な生活が大切なのです。

スマホと睡眠不足

私達、中高生のほとんどが持つようになったスマホ。

スマホ保持率 昨年東京大学と総務省の協同研究によるチームが発表したデータによると、全国の高校生の半数以上がスマホを持っています。

スマホによる生活の変化 携帯電子端末のメインがスマートフォンに移行してから、中高生のライフスタイルには大きな変化が出ました。ガラケーをスマートフォンに変えてから『勉強と睡眠時間が減った』
答えたのはスマートフォンを所有する中高生の57%なのです。
さて、これらからスマートフォンが中高生の生活に大きく影響していることは明らかですが。『睡眠時間が減る』というのは何を意味しているのでしょうか。
そう、それはつまり‥‥・就寝前に利用しているということなのです。
最近、スマートフォンを寝床に持って行って使用する『寝床スマホ』が、厚生労働省から注意喚起されるほど問題になっています。
これをしてしまう主な理由としては、スマートフォンならではの『手軽』さゆえに、スマートフォン普及と共に利用者が増えたソーシャルメディアなどに熱中してしまうなどが挙げられます。
また、スマートフォンは、発する光などの面でも睡眠を妨げますので、一度始めてしまうと余計眠りにくくなります。
健康的な睡眠をとるためには、少なくとも、寝る2時間前からは、スマホをはじめとする電子機器を使用しない、ということを徹底していくことが重要です。

快眠のコツ!

ここでは、入眠しやすく、また睡眠の質も上がる、一石二鳥な『快眠のコツ!』を紹介して行きます。

心地良い睡眠環境

就寝時は、暗めの落ち着いた環境を作りましょう。
メラトニンは暗くなると大量に分泌され、明るい場所だと分泌が妨げられてしまいます。
スマホは寝る部屋には持ち込まず、部屋を暗くして、落ち着いた環境を整えましょう。

入浴

入浴 人は寝る直前から深部体温(身体の内側の温度)が下がっていく仕組みになっていて、逆に、深部体温が下がっていないと眠りにくくなります。
また、呼吸、体温調整、血液循環、消化吸収など、生命維持に欠かせない働きを司る『自律神経』は、日中の活動時は交感神経、休息時は副交感神経が優位になります。
中高生は平均的に就寝の2時間前に入浴するようですが、寝る15〜30分ぐらい前に、ぬるめのお湯にじっくり浸かって少し汗ばむぐらいに身体を温めると、副交感神経が優位になって心身がリラックスし、身体の外側の血行が良くなり、内側からの熱の解放を助けることが出来ます。
その深部体温が下がるタイミングで布団に入ると、すーっと眠りに入って行き、深く眠ることが出来ます。
好みの入浴剤を入れるのも気持ちよく入浴する方法です。
また、逆に就寝前に42℃以上の熱い湯に入ると、循環器系に負担がかかり、汗も大量に出ます。
また、お風呂から出た後冷たい空気に晒されると、体温調節のために交感神経のはたらきが高まって、返って目が覚めてしまいます。
ぬるめのお湯で、身体をリラックスさせましょうね。
また、『入浴後に飲む飲み物』を校内で調査したところ、『お茶』が60%と1番多かったですが、就寝前にカフェインの入った飲料を飲むのはあまり好ましくありません。
入浴後は牛乳や豆乳などのメラトニンを含む飲料、もしくは肌の潤いを保つためには水などが良いでしょう。

運動

運動ストレッチ 運動による適度な疲労感は深い、質の良い眠りを導きます。ウォーキングなどの有酸素運動は、入浴前に終わらせておくのがポイント。
部活動をしていない人は、犬を散歩させたり、ストレッチをするだけでも十分です。

朝食

朝食 朝食をしっかりと毎日とることも快眠への第一歩です。
朝食には睡眠に必要なホルモンメラトニンのもととなる『トリプトファン』が含まれている場合が多いため、毎朝しっかりと朝食をとりましょう。
(朝食について更に詳しく知りたい場合は食事のページへ!)

夜食はダメ!

就寝直前に食事をとると、食べたものが胃で消化されない状態で眠ることになり、眠りが浅くなって成長ホルモンがしっかり分泌されない原因になります。
また、胃に食べ物が残って翌日お腹がすっきりせず、朝食を食べられない原因になります。夕食は就寝の2時間前までに終わらせておくようにしましょう。

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