1-10. 単位系の話
先生 先ほど言ったとおり、質量の単位は[kg]を用いる。
これは初め「水1リットルの質量」とされていたけれども、今は国際キログラム原器という金属の塊が「これがほんとのちょっきり1kg」と決められている。
一弥 聞いたことがあります。確か、白金の塊、でしたっけ?
先生 白金が主成分の合金だったかな?
先生 さて、何でさっきから[kg]ばっかり盛りたてて、[g]が出てこないのか?という話をこれからするよ。
いろいろと思い出してみて欲しいんだけれど、"もの"の単位っていろいろあるよね。
柚莉亜 例えば、長さだったら[cm]、水の量だったら[dl]とか……
先生 質量に限ったって他に[mg]も[t]もある。
先生 長さには[cm]のほかにもインチとか、尺とか、光年とかがあり、時間には年とか分とか秒なんかがある。
先生 それぞれ用途が違うけれど、混乱を避けるために手ごろなものをいくつか選んで、『これを基本の単位にしましょう!』と国際的に決めてあるんだ。
先生 それが"国際単位系"と呼ばれるもので、いくつかの基本となる単位が決められているんだけれど、いま関係あるものを挙げると、長さは[m]、質量は[kg]、時間は[s](秒)
それらを基本として、例えば速度は[m/s]、面積は[m^2]、密度は[kg/m^3]と表しましょう、ということなんだ。
先生 実は力の[N]もこれら3つの単位を組み合わせて表すことが出来る。
柚莉亜 一つはkgですよね?
先生 正解!他はこの後勉強していこう。
先生 [g]を普段使わない理由はわかったかな?
もっとも、規模の小さなものを扱う場合に、
『長さは[cm]、質量は[g]、時間は[s]というのを基本にしたほうが便利だからそうして使おう!』
という場合もある。
"CGS単位系"と呼ばれているけれど、このサイトでは関係ないかな。
それでは次から、いよいよ運動の3法則を学んでいこうか。

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