第2章

2.光円錐

一般相対性理論アルベルト・アインシュタインが1905年の特殊相対性理論に続いて1915年 - 1916年に発表した物理学の理論を使って、過去に行けるかもしれない時空構想を初めて発見したのは、ヴァン・ストッカムタイムループをもつアインシュタインの方程式の、最初の解を発見でした。
彼は、アインシュタイン方程式アルベルト・アインシュタインが1916年に一般相対性理論の中で導いた、万有引力・重力場を記述する場の方程式の解として、ランチョスが発見した「無限に回転している円筒時空の解」を考え、観測者がその時空に入ったらどうなるかを考察しました。

光円錐
静止している時空では、光円錐は直立しています。
A地点で止まっている人の世界線(運動の奇跡)も直立します。

回転している時空では、光円錐は斜めに傾く。
A地点で止まっているひとの世界線も斜めに傾く。 (時空の回転とともに移動するため) 光円錐

光円錐
時空が光速で回転している地点では、光円錐は横倒しになり、A地点にいる人は時間ゼロで光円錐の過去の領域に到達できます。

無限に長く回転している円筒時空では、光円錐が傾き、過去へのタイムトラベルが可能となる。


十分速く回転している時空は、光も時空に引きずられて回転する経路を描くようになり、1周しておなじところに戻ってくることも可能になります。
つまり、光円錐が1周するように並びます。
光速で動けば時間は進まないため、1周したときの光円錐内側(過去)の領域にも経過時間ゼロで到達できてしまう、つまり過去へのタイムトラベルとなります。


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