第2章

3.タキオン

質量を持つすべての物質は、クオークハドロンを構成している基本粒子。全部で6種類。と呼ばれる6種類の素粒子物質や場を構成する最小単位とみられる粒子。からできています。

6種類の組み合わせのよって、電子原子内で、原子核の周りに分布して負の電荷をもつ素粒子。陽子中性子とともに原子核を構成する素粒子。中性子陽子とともに原子核を構成する素粒子。ができ、これに対応して、光も粒子物質を構成している微細なつぶ。と考えて、フォトン「光子(こうし)」に同じ。(photon、日本語では光子)と呼びます。

フォトンは質量がゼロ、電荷 物体が帯びている静電気およびその物理量。がゼロで、速度は常に光速であり、決して止まることのない粒子です。

特殊相対性理論相対性原理を慣性系について主張した理論。によって、どんな物質も光速以上にはなりえないことをアインシュタイン[1879〜1955]理論物理学者。ユダヤ系ドイツ人。が示しましたが、想像力豊かな物理学者は、この考えに矛盾しない、光より速く動く粒子も考えています。

「光速を超えて加速することが出来ないならば、初めから光速以上の粒子があればよい」という理屈です。

それがファインバーグによって1976年に提案された粒子タキオン(Tachyon)常に光速を超える速さをもつ仮装粒子。です。

タキオンの質量が虚数実数でない複素数。であると考えれば、光の速度を超えても相対性理論の式に矛盾しません。

そして、タキオンは速度が常に光速より大きく、速度が無限大に近づくほど質量がゼロになるような性質を持つことになります。

もしタキオンが存在すれば、光を使った通信よりも速く通信することができることになるので、未来から過去への通信が可能になる可能性も出てきます。



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