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 最初に楮(こうぞ)のちりや黒ずみ、細かいゴミなどを流水の中で手作業でとっていきます。この作業を念入りにすることによって綺麗な和紙ができるそうです。
 
小さなゴミも念入りに
 
 
 
 叩き槌を使って洗った楮を叩き、ほぐしていきます。この叩き槌は見た目によらず結構な重さがあり、少し叩いただけで手が疲れてしまうほどでした。
 
3回で手が疲れました
 
 
 
 先程叩いてほぐした楮を、水の中に入れて竹の棒で混ぜていきます。ある程度混ぜたら、まぐわという道具を使ってさらに混ぜていきます。まだ粘り気も何も無い状態ですが、混ぜるのにかなりの力を要します。
 
かなりの勢いが必要
 
 トロロアオイの根からとれた液を投入して、さらによく混ぜていきます。この液によって繊維が漉舟の中で均等に分かれていきます。ただし粘り気がある分先程よりかなりの力を入れないとなかなか混ぜることができません。
 
重たくなってきました
 
 
 
 原料が十分に混ざったら、いよいよ紙を漉きます。簀桁(すげた)の中に原料を入れ揺らしていくのですが、このコースでは流し漉きという技法で漉いていきます。まずは化粧水。原料を少しすくって捨てる、という作業を3回繰り返します。これによって紙の表面ができます。

 次は横揺り(よこゆり)。化粧水の時より多くの原料をすくって、手前の壁に簀桁を当てて左右に揺すります。一度原料を捨てたら、次は縦揺り。先程と同じようにすくい、今度は簀桁の前方を小さく上下に揺すります。この体験では美濃判(みのばん)という紙を作るので、厚くなるよう横揺りと縦揺りを3回ほど繰り返します。最後にもう一度化粧水のときと同じように原料を少しすくって捨てます。これを払い水といいます。

なぜ縦と横に揺るの?
 縦と横に揺ることで、繊維と繊維がよく絡み合い固くて丈夫な和紙ができるからです。
 
慎重に揺すります
段々疲れてきました
 
 
 
 すき終わったら、次は水を吸い取る機械で水分を減らします。ある程度吸い取ったら、乾燥をさせます。網から刷毛(はけ)を使って丁寧にはがしていくのですが、この時点ですでに丈夫な紙になってきていました。
 
結構丈夫です
 
 ここでは、60度のお湯を中で循環させた金属製乾燥機に貼り付けて乾かします。
 だいたい10分〜15分で乾くそうです。
 
しっかりと貼り付けます
 
 
 作ってみて始めてわかることが沢山ありました。今回は、指導員の方が丁寧に教えていただきながらの体験だったので、上手に作ることができましたが、商品にする和紙を制作するには、熟練した技術が必要だと感じました。特に紙漉きは、均一の厚みを持った和紙を作るのに重要な工程ですが、実際の半分の大きさを漉くだけでもとても疲れました。
 
 
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