F5アタック



F5アタックとは


F5アタックとは、ブラウザのリロード機能を悪用して、特定のWebサイトを配信しているWebサーバーに負荷をかけ、正常に動作できないようにして、そのWebサイトを表示出来なくするサイバー攻撃の一種であるのです。


攻撃原理


Webサイトを表示するとき、ブラウザ(Webサイトを見るときに使っているソフト)はWebサーバーからWebページのhtmlファイルを受け取り、その内容を解釈し表示するという手順をとっています。このときWebサーバーはブラウザにWebサイトのhtmlファイルを送信するので、その処理を行う分少し負荷がかかります。たくさんアクセスがあればhtmlファイルを多く配信しないといけなくなるため、1台のパソコンにhtmlファイルを送るより何倍もの負荷がかかります。


サーバーに負荷をかける


要するに、Webサーバーにたくさんhtmlファイルを配信させればたくさんの負荷がかかるという事です。 また、ブラウザは一旦表示したWebページを最新の内容に更新したり、再読み込みをするとき(リロードすると言います)Webサーバーからhtmlファイルを受信しなおしているので、リロードを繰り返すと、Webサーバーにたくさんhtmlファイルを配信させることになり、Webサーバーの負荷が高くなります。


負荷がかかると


負荷がかかるとhtmlを配信するのに時間がかかるようになりWebサイトの表示が遅くなります。また、Webサーバーがダウンするとhtmlファイルを配信できなくなるためWebページが全く表示できなくなってしまうのです。


名前の由来


このリロード機能は、ブラウザのリロードボタン(正式名称かどうかは知らないが)をクリックするだけでなくF5キーを押すことでも動作します。そのためF5キーを連打もしくは長押しすることでリロードを繰り返すができます。そのためF5アタックと呼ばれています。 リロードを意図的に繰り返すことを複数人で行うなどすると、さらに負荷は高まりサーバーがダウンすることもあります。(負荷がかかるとプログラムの動作がおかしくなったり、コンピューターの発熱量が膨大になり部品の動きがおかしくなったりしてコンピューターの電源が切れる) 実際にF5アタックを行うと威力業務妨害で訴えられる場合があります。法律云々の前にモラルを欠いた行為なので絶対にやってはいけません。



過去の事例 - F5アタック


韓国人による2ちゃんねるへのサイバーテロ事件

2010年3月1日に行われた韓国人と見られるインターネットユーザーたちにより日本語電子掲示板2ちゃんねるへ、数万、数十万人規模でF5アタックと攻撃用プログラムを組み合わせたサイバー攻撃が行われました。これにより2ちゃんねるのサーバはダウン、また一部のサーバーは故障して保存されていたデータが読み出せなくなりました。 また2ちゃんねるのサーバーを管理しているアメリカのPIE社が運営する他のサーバーにも被害が出て、米政府の重要機関などのサーバーにも被害が出ました。被害額は日本円で約2億2000万円でした。


参考文献


F5攻撃とは【F5アタック】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
http://e-words.jp/w/F5E694BBE69283.html
韓国人による2ちゃんねるへのサイバーテロ事件 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B2%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AD%E3%82%8B%E3%81%B8%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6


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