まず、室内にいたときにどうすればよいかを考えます。
竜巻は一度来たとしてもまた同じところに発生するとは限らず、来るとしても何百年も(この年数のことを再現期間といいます)先の話になってしまうことが多いのです。そのため、特殊な物をのぞいては、竜巻にも当てるような設計は考えずに、被害は保険でカバーすることがよいとされています。
しかし、これは逆に言うと、建物の中にいても必ずしも安全だというわけではないということを表しています。そのため、竜巻警報が発表された場合は、まず建物が安全かどうかを判断する必要があります。
強力な竜巻が発生し被害も多いアメリカでは、建物内の地下に避難室(シェルター)を作って警報が鳴ったらすぐに避難しています。これが、竜巻が起きた時最も助かる確率の高い対策であると言えます。そのため、まずはその建物に避難室、または地下室があるかどうかを確認するとよいでしょう。そのような部屋があればそこに入っておけばまず安心です。
しかし、避難室は全ての建物にあるわけではなく、むしろ日本では避難室が設置されている建物のはほとんどないと言ってもいいくらいです。したがって、別の対策も考える必要があります。
竜巻で最も警戒すべきことは、強力な風に飛ばされる看板や木の枝などの
車庫・物置・プレハブなどは、この飛散物で簡単に壊され、また、風によって吹き飛ばされてしまいます。これらの建物は安全であるとは全くいえないでしょう。このような建物にいた場合は、屋外にいるときと変わりません。次のページで説明している屋外にいるときの対策を見てください。
頑丈な家にいる場合は、まず戸を閉め、ガラス戸のない風下の部屋(周囲が壁で囲まれた部屋)に避難します。このとき、できるだけ家の中心部に近いところにある部屋に移動することが望まれます。そして、部屋の隅・ドア・外壁からはなれ、地震のときのように机の下に入り両腕で頭と首を守るといいでしょう。
1.警報が発表されたら、まず避難室か地下室に移動する
2.避難室がない場合は家の中央付近にある周囲が壁で囲まれた部屋に避難する
3.部屋の隅・ドア・外壁からはなれ、机の下に入り両腕で頭と首を守る
ここまででわかったことをワークシートを使ってまとめてみてください。
ワークシート