電子部品の部屋たくさんの小さい部品達

今回の分解で取り出された部品について、調べた内容をまとめます。
写真の定規は1目盛りが0.5mmです。中には非常に小さい部品があることがわかります。

定電圧ダイオード
ダイオードは一定方向にしか電流が流れない素子です。
しかし、この定電圧ダイオードは逆方向に一定以上の電圧をかけると電気が流れ、しかもその電圧が一定になる性質があります。
これにより電圧制御が可能になります。
チップダイオード
基板に実装するためにチップ化されたダイオードです。
詳細の機能は不明です。
チップトランジスタ
トランジスタは性質の異なる2種類の半導体をサンドイッチ状に組み合わせた素子です。
電気の流れを大きく(増幅)したり、ON-OFF(スイッチ)したりすることができます。
パワートランジスタ
一般的なトランジスタは数ボルトの範囲でしか使用できません。
パワートランジスタはそれ以上の電気を流す場合に使用します。
チップ抵抗
抵抗は電気を流れにくくすることで、電圧や電流を調整します。
表面に印刷されている文字が抵抗値を表します。
詳しい読み方は省略しますが、以下のように読めます。
「104」…10×10の4乗→10KΩ
「330」…33×10の0乗→33Ω
「2R2」…RはmΩ→2.2mΩ
集合抵抗
上記のチップ抵抗が複数集まって1つの電子部品になっています。
チップコンデンサ
コンデンサは2枚の電極の間に絶縁体を挟み込んだ部品です。
電極に電圧をかけて電荷がためたり、溜まった電荷を放電することにより、電圧の安定やノイズの除去をできます。
コンデンサにはたくさんの種類があり、写真は積層セラミックコンデンサです。複数の電極の隙間にセラミックスを入れ、何重にも積み重ねて焼き固めたものです。
コンデンサ(多素子アレイ)
上記のチップコンデンサが複数集まって1つの電子部品になっています。
コイル
コイルは電気と磁気を組み合わせ、電流の安定化、電圧変換などいろいろな働きをします。
コイル(微小)
取り外しているときは、気づきませんでしたが、分類作業のときに発見しました。ちょっと感動。
1mm弱の範囲に銅線が9回巻かれています。
積層セラミックバリスタ
バリスタは低い電圧のときは電気が流れませんが、高い電圧をかけると急に電気が流れる性質があります。
静電気などでいきなり高い電圧が電子回路に入ってきたとき、バリスタを通して電気を逃がし、回路を保護します。
ポリスイッチ
過電流保護用の部品です。電気が流れ過ぎて温度が上がると急激に抵抗値が大きくなり電気が流れにくくなります。
あまり馴染みがない部品で、たまたま図鑑にのっていたのでわかりました。
不明
今回取り出した部品で、唯一わからない部品です。
調査は続行中です。
圧電スピーカー
電圧をかけると変形する素子を使い、変形する力で空気を振動させ音を鳴らす部品です。
ちなみに、音階の「ラ」は440Hzなのでとても高速な電圧のON/OFFを繰り返して音を鳴らしています。
水晶振動子
水晶に電圧を加えると決まった周波数で振動します。この振動を利用して時間を計算すれば、高い精度の時計が作成できます。
集積回路1
複数の素子を組み合わせて、1つの部品としたものです。
同じような電子回路を基板上に作るより、集積回路としてまとめた方がメリットがあります。
集積回路2
集積回路でも、中には数千個の素子を1つにまとめているものがあります。かつては、1,000個以上を集積するとLSI(大規模集積回路 Large Scale Integration)と呼ばれていました。
CPUも集積回路の1つですが、最新のCPUは素子の数が7億7400万個もあるそうです。
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