紙の目について

僕たちは紙についていろいろなことを学ぶために都内の王子にある紙の博物館というところに行きました。そこで館内で働いてる方から新聞に縦と横の向きがあることを教えていただきました。縦と横といっても、縦書き、横書きや紙の裏表ではなく繊維の向きの偏り具合のことです。紙というのは(○○にも書いてあるように)原料の細長い繊維が縦と横にものすごい数並んでいて、それが固められてできています。ですが紙の種類によっては縦向きの繊維が多かったり、逆に横向きの繊維が多かったりします。
例えば、新聞の場合は写真①からわかるように、縦向きの繊維が多いことが分かります。なので新聞の場合は縦に破るとスムーズにまっすぐ破りやすく、横に破ろうとするとうまく破れないのです。

そこで僕たちは新聞以外の紙にも向きがあるのか、また、紙の繊維の向きによって、強度、耐久度に違いはあるのか調べてみようと思いました。

実験方法
①2つのスタンドのクランプを同じ高さに合わせる。
②強度を調べたい紙に輪っかにした糸を通す。

③②の左右の端をそれぞれラバーで上下挟み込む。
④クランプに③を固定する。
⑤糸に重りを20g間隔でつけていき、紙が切れたときの重さを測る。

重りをのせるのは5秒間隔で行った。

また今回の実験では下図のようにして縦と横を区別した。

実験結果


表1 さまざまな紙の縦と横による強度の違い


・紙の向きによって耐久度が変化することが分かった。
・紙の向きに対して垂直に切ろうとすると、耐久度が高いことが分かった。

考察

なぜ紙に向きがあるのかそれぞれの紙について考えてみた。
新聞:紙の向きが縦にあることで新聞を折りやすくコンパクトに読めるからではないかと思った。
トイレットペーパー:製造工程の中で紙の向きが縦になってしまい、うまくきれいに切りにくいため横向きにミシン目を入れ、まっすぐ切れるようにしていると考えた。
紙の向きを理解していれば、切るときや破るときにはさみを使わずに折り目をしっかりつけるだけでうまくきれるかもしれません。
このほかにも身近なところに紙の向きの違いがあるかもしれません。みなさんも調べてみては?新たな発見があるかも!?