印刷の歴史

古くは7世紀に中国で木版印刷が行われており、 11世紀には陶器の活字による印刷が行われていた。
金属活字による印刷は13世紀から14世紀の朝鮮において確認されている。 ヨーロッパでは、ヨハネス・グーテンベルクによる金属活字を用いた活版印刷技術の発明により印刷が急速に広まった。
その後欧米においては活版による文字印刷、凹版による絵画、挿絵の印刷が行われていた。
1798年にドイツのセネフェルダーがリトグラフを発明し、これが平版印刷のはじめとなった。
現在主流となっている平版オフセット印刷は、それまでブリキへの印刷に用いられていたものを1904年にアメリカのルーベルが紙への転用を考案したものである。



日本における印刷の歴史

日本においては現存する世界最古の印刷物である「百万塔陀羅尼(ひゃくまんとうだらに)」が発行されて以来三百年弱の間印刷物が発行されることはなかったが、
平安時代に経文を大量に手刷りすることで功徳を得ようとする「摺経供養(すりきょうくよう)」の流行により寺院を中心として木版による印刷が多く行われた。
その後鎌倉時代においても同じく寺院を中心に印刷が行われた。
安土桃山時代において、イエスズ会の宣教師によって日本で初めての金属活版印刷であるキリシタン版が行われた。
江戸時代中期から初期にかけて庶民に向けた読み物などで一気に出版文化が花開くこととなったこれらには木活字もしくは木版が用いられた。
明治時代に突入し、1870年に本木昌造(もときしょうぞう)が長崎に新町活版所を創立し、これが日本初の活版印刷を行った企業となる。