静岡の茶草場ちゃぐさば(静岡県掛川周辺地域)
~茶生産に利用されてきたススキ等茶草の管理による農業生産と生物多様性を保全する「茶草場農法」の振興~

 
 茶草場ちゃぐさば農法とは、茶園の畝間うねまに刈り取ったススキやササなどを、茶畑に有機肥料として投入する伝統的農法のことです。この草を刈り取る場所を、茶草場と言います。

 静岡県の茶栽培では、秋から冬にかけて、茶草場の草を刈って茶園の畝間に敷く作業が行われます。 夏には草むらにしか見えない茶草場ですが、秋になると草はきれいに刈られ、束ねられて干してある風景を見ることができます。

 かつては、日本各地で見られたこの茶草場農法ですが、生産方法の変化や時代の変化にともない、現在では限られた地域だけで行われています。静岡県のお茶農家では、この農法によって茶の味や香りが良くなることを信じて続けてきました。 古くから続けられてきた茶草場農法によって、茶草場を貴重な生物(カケガワフキバッタ、フジタイゲキ等)が住む特別な場所へと変わっていきました。

 お茶農家の茶づくりにこだわる思いが、日本から失われつつあった里山の草地の環境を守り続けてきました。

静岡のGIAHSポイント






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