阿蘇の草原の維持と持続的農業(熊本県阿蘇地域)
~火山と共生し、草原の持続的な活用を通じた自然景観の保全と循環的農業の実践~


 阿蘇は温暖湿潤気候であり、世界最大級のカルデラ周辺に広がる草原は、放っておくと藪化してしまいます。そのため、放牧、採草、野焼きなどによって、人の手が加わることで二次的自然を維持しています。

 阿蘇地域では、草を、家畜の飼料にするほかに、田畑に混ぜたり、堆肥を作ったり、茅葺き屋根の材料や燃料として利用したりと、様々な方法で活用しています。また、阿蘇の野焼きは表面のみを焼くため、土壌内の生態系を壊す恐れもなく、絶滅危惧種を含む生態系を保持しています。

 さらに、その草原や森林、水田の水源涵養かんよう機能(涵養とは、地表の水が地下に浸透し、地下水となることです)により、阿蘇は6本の一級河川の源流地となっていて、北部九州の「水がめ」と呼ばれています。

阿蘇のGIAHSポイント






GIAHS

        ---佐渡
        ---能登
        ---静岡
        ---阿蘇
        ---国東
ページのトップへ戻る