- 燃料棒
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まず粉末のウランを各種の粉末の特性により必要に応じて粉砕、予備成形、均一混合などの粉末処理を行います。処理された粉末を自動的にロータリープレスに供給して、コントロールした圧力のもとで成形します。次に、加圧成形されたペレットは割れや欠けを防ぐため自動ソフトハンドリングシステムで耐熱性のモリブデン容器に積載し、1700℃〜1800℃の高温で焼き固め耐熱セラミックとします。この作業を燒結といいます。燒結ペレットは砥石にとって高速で精密に削られ、ミクロンのオーダーで直径を仕上げます(研削砥石と調節砥石にはさまれた形で削られる)。最後にペレット検査をされます。ペレットは全数外観検査を行うとともにウラン濃縮度分析、不純物分析、断面試験などによって品質を確かなものにしています。
完成したペレットはウラン235の濃縮別に燃料棒の所定領域にコンピュータとOCR(光学的文字読取機)で正確に自動装填されます。その後燃料棒に5〜10気圧のヘリウムガスを封入し、被覆管と上部端栓を溶接チャンバー内で精密にアーク溶接します。そしてそれを燃料棒検査します。検査では、燃料棒の寸法、曲がり、溶接部の健全性、ペレットの濃縮度、外観などを最先端の非破壊検査統合システムによって行っています。
- 燃料集合体
燃料棒、制御棒案内管、炉内計装用案内管を正方格子状に17本×17本、計289本束ねたもので、炉心の中に193体あります。支持格子は燃料棒管の間隔を保つとともに、燃料棒から熱エネルギーを奪う冷却材の流路を確保する役割をしています。
- 制御棒
燃料棒の間に規則的に組み込まれた制御棒案内管の中を上下方向に移動できるようにタコ足のような形に作られています。一本当たり24体の計53体あります。PWRは制御棒の挿入の割合を調節して出力を調節しています。原子炉を起動させる際には徐々に制御棒を引き抜いていきます。急速に引き抜いたり数本同時に引き抜いたりすると急激に出力が上昇し燃料棒の健全性が損なわれる可能性があることから制御棒は一本づつ引き抜きます。また引き抜きの際の速度も制限が設けられています。
- 加圧器
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一次系を循環する一次冷却材を常に一定の圧力に保つための設備です。電気ヒータ、スプレイ、逃がし弁などにより圧力を制御します。
- 蒸気発生装置
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炉心で加熱された一次冷却材の熱エネルギーを二次冷却材に伝えて蒸気に変える役割を果たす熱交換器で原子炉容器1基につき4基設置されています。伝熱管内部を流れる高温高圧の一次冷却材が管の周囲を流れる二次冷却材を温め、蒸気を発生させます。蒸気に含まれている余分な湿分は、気水分離器、湿分分離器を通ることによって取り除かれます。万一一次冷却材ポンプが停止した場合でも一次冷却材の自然循環により炉心の除熱が可能なように、炉心より高い位置に設置されています。
- 一次冷却材ポンプ
蒸気発生器で二次冷却材に熱を伝えた一次冷却材を一定の流量で循環させるポンプで、蒸気発生器1基につき1台の計4台設置されています。通常運転時や異常時における一次冷却材の温度、圧力変化などに耐えられるように設計されています。
- 復水器
低圧タービンを回し、温度、圧力が下がった蒸気を海水で冷却・凝縮し、水に戻す施設です。そして蒸気から戻された水を低圧復水ポンプへ送ります。
- 給水加熱器
復水器から原子力圧力容器へ送られる給水を蒸気により加熱する設備です。加熱に使われる蒸気はタービンを回した後の蒸気の一部が使用されています。原子力容器への給水の温度を上げることによって、熱効率を高めるなどの利点があります。給水加熱器には低圧給水加熱器と高圧給水加熱器があります。
- 循環水ポンプ
タービンを回した蒸気を水に戻すために復水器に冷却材として海水を送ります。タービン建物外に設置されています。