1.事故から20年 - 3.事故の原因
事故のことが少しわかったところで原因について理解を深めよう。
事故の過程
4号炉は運転休止中を利用して実験が行われる予定だった。予定されていた時間よりも大幅に遅れ、実施できるだけの状態になっていなかったのにもかかわらず実験を強行した。少しでも炉の中の状態を回復させようと制御棒と呼ばれる棒をどんどん引き抜き(最終的にほとんど抜いてしまったらしいが…)、かえって原子炉の中を不安定な状態にしてしまった。さらにそれを改善しようと安全装置までも解除してしまった。だが状況が一変し、原子炉の出力が跳ね上がって暴走を始めた。
それを停めようと緊急停止ボタンを押し、引き抜いた制御棒をあわててすべて戻したが間に合わず、冷却用の水がものすごい勢いで蒸発し、水蒸気爆発を起こしたとされている。 その爆発で原子炉の屋根に穴が開き、放射性物質が漏れたのだ。
写真は「緊急被ばく医療ポケットブック」.緊急被ばく医療REMnetより引用。
原因
事故原因には諸説ある。
はじめは原発職員の判断ミスとなっていたが後に構造上の欠陥などもあることがわかった。つまり色々なミスが重なって事故が起こってしまったということらしい。
他にも事故の直前に直下型地震が起きて、その揺れに耐え切れず原子炉が破壊されて爆発につながったという説もある。
