自由学園 当事者の方にインタビュー | アライの方にインタビュー
学校法人自由学園の教員の高野さんとLGBT当事者の方にインタビューをさせていただきました。
インタビュイー紹介
・名前:高野 慎太郎・1991年、埼玉県生まれ
・早稲田大学教育学部を卒業後、同大学院で修士課程を修了
・現在は、東京都東久留米市の学校法人自由学園で教員として働き、
有志生徒によるLGBT研究会「性の自分らしさを考える自由の会」の顧問も務めている。
・埼玉県川越市社会福祉審議会児童福祉専門分科会委員
・早稲田大学高等学院情報科助手、国際キャリア教育学会(IAEVG)研究大会運営委員などを歴任
・現在アライとして活動中
当事者の方にインタビュー
Q1. いつから自分がLGBTだということに気が付きましたか?気づいたきっかけは何でしたか?
A1. 幼少期、好きな人ができてそう思いました。
Q2.認められるのにどれくらいかかりましたか?
A2. 自分のことを認めるのはそこまで時間はかかりませんでした。
周囲からも、なんとなく気づかれていたようです。
Q3.LGBTに関して何か嬉しかったこと、または辛かったことはありますか?
A3. 高校までは、自分の性的指向を後ろめたく思ってきましたが、高校で私たちのいまの会のメンバーが集まって、
本気でLGBTという生き方について考えてくれたことが、嬉しかったです。
いまの自分の生き方でいいんだと思えましたし、僕たちのちからで、社会を変えていくことができるかもしれない
と思えて、未来に希望が見えています。
Q4. カミングアウトはしましたか?いつしましたか?
A4. 友人へのカミングアウトは中学生のとき、家族へは高校のときにしました。
Q5.生活をするうえで困ったことはありますか?
A5.トイレやお風呂など、具体的な生活もありますが、やはり言いようのない「生きにくさ」を感じることがありました。
Q6. 学生時代はどのように過ごしていましたか?
A6. 普通に中学生とか高校生をしていますよ。
Q7. 性別欄で、自分の性別がわからない場合はどうしていますか?
A7. 僕の場合は、性自認は揺れはないので、こうした問題に出会ったことはありません。
Q8. 周りの人が恋バナしている時に戸惑いなどはありますか?
A8. むかしは、異性の話題を同性に置き換えて話を聴いたりしていましたが、現在では、特に特別に考えることなく、自然に話しています。
Q9. メディアなどにいる同性が好きなタレントについてどう思いますか?
A9. 人口的にはある程度の割合で存在するのが普通ですので、特別なこととは思いません。
Q10. 「LGBT」などと、区別されることは辛いですか?
A10. こうした名称がレッテル張りに使われることもありますが、議論をする際にも名称は必要です。
名称の問題については、高野先生が「境界線の設定の不可能と不可避」という言葉で語る問題があります。
「正義と悪」や何が人間かといった問題の境界線は、そもそも恣意的なものですので、線引きは不可能です。
ただ、社会を営むためには、線引きがどうしても必要ですので、そもそも無理なことをしているわけです。
その際には、できれば多くの人が納得できる線引き(名称)にしようという議論ですが、
その意味では、LGBTはある程度正当性のある名称だとは思います。
Q11. 同じような境遇の人に出会ったことはありますか?
A11. 会の活動として当事者インタビューなどをたくさんしてきました。
Q12. LGBTで悩んでる方につたえたいこと、そうでない人に伝えたいことはありますか?
A12. 自分らしくいて良いということ、私たちのような会があることをお伝えしたいです。